第12話 ボンレスハムと豚足はどっちがお好き?

「やです!キューティハニーなんてなりませんよ。だいたい、この服ちっさ、ちっさ過ぎですよ。入りません!!」

「オウノー!コレノビル、ノービール。ワタシノスーパーマントオナジデーズ。」

あんたのようになる?冗談じゃないわよ。みっともないったら無いわよ。

最近、太ったのよ。だから、余計に嫌よ。


「いや、似合うと思うぞ。あんたのようなガッチリした身体にはのう。」

うるせえ!ちびくそ大使!私は骨格ナチュラルなんだよ!骨がゴツいんだよ!

「そう言う言い方はレディにするもんじゃないわ。まあまあ、一度くらいはさ、着てみてもいいじゃない?こんな機会は残りの人生でないわよ。私達の歳になるとね、やりたい放題しなきゃって思うのよ。あんたも今からやんなさいって。」

サファイヤババ良い事言うじゃん。そだよね、子育ては大変だったけど終わったと言えるし、仕事と家の往復になってるなぁ。疲れて土日はゴロゴロしてるだけだし。

面白いことってないかな、、、。

私はサファイヤババに無理矢理に腕を掴まれてお店のトイレに連行された。


「仕方ないなぁ。キューティハニーちゃんか、、。かわいいんだよね。ボインでプリケツでさ。自分だけ見るんだし着てみてもいいか。」

これってブラジャーはダメよね?

んんん、キッツい、、。思いきし引っ張りなんとかおパンツ合体のミニスカは履けた。

汗だくだよ。あとは上ね。頭が既に入らなから引っ張りまくって伸ばすとなんだかビロンビロンになったけど入ったわ。

あとは腕を無理くりに突っ込んでと、、。

はぁー。疲れるわねぇ。

便所の鏡を観る。

「お前ーー!誰やねーん!完全なる不審者やんけー!!これ、サツにいてもらってまうやつやんけー!!


スカートのヒラヒラにお腹のお肉が乗って、ヒラヒラのついた浮き輪。海に行くんですか?と聞かれたらそうです、何か問題あります?と言いそう。

上に至っては、おっぱいを隠すだけになってるじゃん。胸のハートの穴の模様は一本線に変身してるよ。

しかも手はボンレスハムの塊だし、足は豚足だわ、こりぁ自分でも笑える。いや、もうダメだ笑いが止まらねーもん。とガハガハと大笑いしてたら、いきなり、便所のドアがバァンと開けられたーーーっ。


「しぃええええつー!」突然の事に隠すもんも隠せない有様。

サワァイヤババ、何勝手にあけとんねーーーん!!クソがっ。

「あら〜、まぁ、今から海水浴に行くのかしら?ビキニに浮き輪まで付けて。」


ちがーうーだーろー。キューティハーニーだろー。




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