夜月記

@urakumozinn

序章、始

…逢……逢魔…お…ろ

誰だ?俺を起こしている奴は、もう少し寝かしてくれてもいいだろ

「ああ、あと五分寝かしてくれ、五分、五分で起きるから」

「起きろ逢魔、そろそろ起きないと爺様に怒られちまうぞ。」

「そしてあと五分は二十回ほど聞いている、よって強制的に起こす」

は?強制的?どういうだ?はっ、ヤバい

「まて、起き「あああああああああああああああああああ!」

数分後

はぁ、まだ耳がガンガンするぜアホみたいな馬鹿でかい声出しやがってまあいいや

とりあえずスケジュール確認をしないと。

「今日は出雲の帝都に行かないとだめだったよな?」

「はい、今日は帝都で皇帝陛下より龍皇の皇位継承の儀が執り行われます。

それと同時に逢魔様の夜月龍家の新当主として出雲大社での儀式もありますので一週間は出雲より動けないとお思いください。」

「ありがと、そして最悪だ」

本来なら別日に行うはずだったのにどしてだ?おかしいだろ重要な儀式は分けるって言ってたのに、でもとりあえず支度をしないと

「正晴は今日着る服を見繕って出しといて」

「はい」

「萌は儀式で使う物が全て機内に乗っているかの確認」

「はい」

「辻本さん、今日の髪のセットをお願いします。」

「はい、お願いされました、まかしてください」

「で、天羅兄さんはどうするのさ?」

「俺?あぁ、用意できてるからお前さん待ちですがなにか?」

「すいませんでした、何でもありません。」

はあ、なんでかな大事な日に限って寝覚めが悪いんだよななんでだろう?

いや、これ以上変な事を考えるのはよそ。

これから俺が民を導くその責任を授かるんだだからこそ覚悟して儀式に望む。

それが今一番大事だ。

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