大事なものを斬られて候~中世フランス篇

@2321umoyukaku_2319

第1話 愛し合う二人の往復書簡は有名らしい

 一夜の過ちが一生の傷となることがある。

 中世フランスにアベラールという哲学者がいた。この男はエロイーズという女弟子と関係を持った。これが一晩だけの関係なら、歴史に残らなかっただろう。しかし二人の夜は一度きりで済まなかった。女は妊娠する。女の親族は激昂した。そいつらの送り込んだ暴漢たちは、報復としてアベラールの大事な物を切除してしまう。

 アベラールは不遇の晩年を送ったようだ。

 エロイーズは女子修道院の院長となった。彼女は死後、アベラールの傍らに埋葬されたという。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

大事なものを斬られて候~中世フランス篇 @2321umoyukaku_2319

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ