第4.5話 副会長視点

私は、変なタイミングで転校してきた転校生を迎えに門まで来た。校長の話によれば明るく素直で、小動物のように可愛らしいそうで。その上、ここは男子校で転校生は「女子」だ。何かしら、不便があるだろうから手助けしてやれとのこと。


「ふむ、20分過ぎても来ないとは....何かあったのでしょうか?」


校長に連絡しようとしたら...。



「いっけなーい♡ 遅刻♡ 遅刻♡ 」




「あぁ、やっと来ました...がッ‼︎」



そこには、うちの制服のスカートバージョンを着た人型のボンレスハムがこちらに走ってきた。


「...気持ち悪い....」


ピンク髪のツインテールよりも、身体中の脂肪の方が揺れていた。顔もパンパンに腫れてい...本当にこの化け物が人間なのか。?



「ごめんなさい、寝坊しました♡」



はあぁ‼︎、たったそれだけの理由で20分も遅刻したのか‼︎。非常識すぎません‼︎。というか、校長から聞いた話と真逆ですし。バカで、非常識で、豚のように太り、醜い。



「私の前では作り笑いしなくていいんですよ♡」



うっ、吐きそう....。話がまるっきり入ってこない....。

それから、彼女は頭も悪いらしくEクラスに入ることになった。道中、彼女を送って行ってる間ずっと、どうでもいいことを言っている。


「あたし♡早乙女未来♡みーたんって呼んでね♡」



「...はぁ....」



「みーたんは、あなたの味方♡無理して笑わなくてもいいんだよ♡。



「...はぁ....」



ずうっとこんなことを言っている。というか無理するもしないも私の勝手でしょう。





...食堂....



「と、いうことがあったんですよ」


「えぇー、面白そーだねー瑠樹ー‼︎」


「会ってみたいねー羅樹ー‼︎」


「面白そうだな‼︎」


「双子に会長、あれはやめた方がいいです。それにこの話は誇張なしの事実ですよ」



「ますます興味を持った‼︎」



「後悔しても知りませんよ...」






「おい、なんか廊下で騒いでるぞ」


「なんか地味な男と転校生が喧嘩してるらしいよ」






「はぁ、昼食中に面倒ごとを起こすな」



「えーーでもーー転校生がいるんでしょー‼︎」



「みんなで行こーー‼︎」



「...やだ....」



「私も嫌ですよ。とくにあの転校生のところは...」



「会長命令だ‼︎全員で行くぞ‼︎」



「「えぇーーーー.....」」





....




「食堂の近くでなんの騒ぎだ‼︎」


まず、私たち生徒会がつき。


「流石に、我々風紀委員も黙って見てるわけにはいけませんね」


そして一緒に食堂で昼食をとっていた風紀院も一緒に止めに来た。

だが、あれが私たちをダーリン呼びをしたことで全員が固まってしまった。



『ねえねえーあれー本当に転校生かなー羅樹ー』


『人間かーーどうかすら怪しよー瑠樹ーー』



『な...に....あれ....』


『おい、風紀院、お前らで捕まえろ』



『あぁ‼︎、こっちに面倒ごとを押し付けるな生徒会‼︎我々だってあんなやつらと関わりたくないんですよ‼︎』



『こっちだってボンレスハムと地味男に興味ねぇよ!!』


『ちょっと奏多はどこですか⁉︎』


私たちが言い争っているせいで、絡まれていた生徒が壁に投げつけられた。

流石に暴力沙汰になれば全員動き出した。風紀院はすぐに、暴れているあれの確保、生徒会は生徒の救出をし始めた。しかし双子と静波は限界のようで保険室に行った。




「君起き上がれます....かぁ!?」



そこには、雪のように光り輝く真っ白な髪、どこまでも沈み込まれそうな薄い水色の瞳はすぐにでも割れてしまいそうだった。壁に打ちつけられた痛みのせいか、顔を歪ましていた。しかし彼は、言葉では表せないほど美しかった。

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何してくれんですかこの転校生は‼︎ 黒ネコ抹茶 @Amaka0594

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