第5話 シノは寝てる間に殺されて色々強奪されちゃった!?初対面の豚王子をぶっ飛ばしたら感謝されました。
シノは護衛のモンスターと共に街か都市を目指して馬でカッポカッポと進んでいた。
既に40キロは進んでいるが、街らしき所にたどり着けないでいた。
シノ「なんでこれだけ進んでるのに街が見えないの?集落でもいいけど見えてきてくれないかな?、亀の影響まだ続いているのかも知れないわね?モンスターにも出会わないし、日も暮れてきたし今夜はここで野営するわね。」
ウルフ「・・・・・わかった・・・なんかおかしいぞ?。」
ホース「そうか?気のせいだろ?明日もう少し進めば街か集落くらいは見えてくるんじゃないか?。」
ウルフ「そうだといいが。」
シノはモンスターハウスで休憩しながら、進んでいた上限ギリギリまで出入りを繰り返した、今は入れば後は外でのキャンプとなる。
シノ「モンスターハウス!とりあえずハウスの倉庫に地球から持ってきた道具と物資素材も少ししまっておきましょうか、ガイアマーダーとドラゴン素材は、どれも大きすぎて入らないわ、小さい欠片位ならしまえそうね、後は収納ボックスに入れておいた方がいいかも、食料は食糧倉庫ね、そんなに入らない100キロがいい所ね、各種100キロずつ入れちゃいましょう、しまっちゃおうね~・・・懐かしいわ幼い頃に見た、しまっちゃおうねおじさん思い出すわ。」
しまっちゃおうねおじさん、一時期アニメになり、有名となったセリフ、しまっちゃおうねおじさん、今はコアな人しか知らない、その声は何処かマクダのピエロお兄さんを彷彿とさせる。
ある意味で中毒性は高い。
そんなこと思い出しながらクスクス笑うシノ。
その夜モンスター達との食事を作る、今夜は海の幸を使った、エビフライでカニクリームコロッケある、油と小麦粉、卵にパン粉、トマトそしてクリームのルーは複製で出した。
タルタルソースも掛かっている。
シノ「皆~ご飯よ~今晩も美味しく作れたはずよ~、食べましょ。」
モンスター達は皆一様に、旨い旨いと、食事に食らいつく。
涙を流しながら食べているモンスターもチラホラ。
その夜シノ好奇心を抑えられなかった、地球の都会では明るすぎて見えない、広大な星々が見えるのだ、亀のお陰で周りにモンスターはいない、羽毛布団を作り外で寝ることを決行。
ウルフ「・・・外で寝るの?危ないよ?モンスター戻ってくるかもしれないし大丈夫?外の様子可笑しくない?。」
ホース「せめて護衛くらいは付けた方がいい。」
シノ「大丈夫でしょ、何かあってもユリカゴがあるし、かけて眠れば大丈夫、それじゃ明日もよろしくね送還。」
この油断がシノを窮地に立たせることになる、この世界は異世界だと思い知らされる、理不尽には理不尽で返さなければならないと己が身をもって理解させられる。
シノ「さて、うわ~~凄いこんなの地球の都会じゃ見れないわ、今夜はいい夢見られるかしら?・・・おやすみなさい。」
その夜シノが見た夢はその真逆の夢、過去に両親が殺される夢だった、そして目を覚ますことなく一度目の死を迎える。
強奪者A(やっと眠りやがった、おい幻影は解くなよ何処に人がいるかわかったもんじゃね~からな、スリープを念入りにかけろ、アイツを殺せ。)
スキル ハイド、(上位交互で隠す隠れる)、匂い気配足音は完全には消せないが、人やモンスターの目を欺く事が出来るスキル主に暗殺者や盗賊ギルドが用いるスキル。
スキル イルージョン(上位交互幻覚)、人やモンスターを惑わす危険なスキル。
レベルの低い相手には効きやすい。
主に追手やモンスターから逃げる為に使用される、悪用する者も多く存在する。
強奪者B(お頭、この女の装備ヤバいですぜ、どうします?お?鎧の隙間から首をやれそうだなっと⁉ふう、危ねぇなこの女の装備は。)
強奪者C「ヒュ~こりゃ凄ぇ、お宝の山ですよ、この鱗に牙デカすぎて運べそうにありませんぜ?ま、死んだ奴には無用の長物ですがね。」
強奪者D「死んだら収納ボックス持ちは、中の物を外にぶちまける、しっかし馬鹿だよなこの女、あんなもん空から降ってくりゃ誰だって気付くし、その現場に向かうっての、近くにいた俺たちゃ一番乗りだ。」
お頭「おい!さっさと、鎧装備かっぱいじまえ、この鎧は俺が貰う、武器はね~な、武器も無しにモンスターと居やがったのか?テイマーか?モンスターもこれで解放されただろうよ。
お?こりゃすげぇ鎧だ、そうだこれらを国に献上すりゃ俺達は貴族の仲間入りが出来るかもしれねぇ。」
強奪者A「お、お頭、よく見て下せぇ!この女首つながってますぜ、確かに切ったのに!どうなってやがんだ!おい!スリープ一番強い奴掛けとけ!、鎧もそうですがこの女が一番ヤバいかもしれません。」
お頭「不死身か?この女?呪いでも掛かってんのか?まぁいい、お前ら奴隷商人連れてこい、奴隷の首輪嵌めて売っぱらっちまおう、しっかし綺麗な嬢ちゃんなのによ、勿体ないなぁ、高く売れるから手は出さねぇが、ま、しょうがねぇ運がなかったと思って諦めてくれや。」
それからシノは奴隷商人に買い取られる、強奪者達はシノから奪った物を、自分達こそが発見し運んで来たと主張、認められ国に献上、貴族の一員となる。
シノはそれから約半年眠り続けている、シノはユリカゴを使うのを忘れてしまい、そのまま眠りについてしまったのだ。
現在シノは当初いた場所より数千里も離れた場所へ運ばれてしまった、それは強奪者達が戻ってこれない場所で売れと、脅し命令したからである。
そしてある国家の貴族に買い取られる。
大臣「奴隷商人よ、これが噂に聞く眠りの姫か?。」
奴隷商人「はい、そうでございます、遠路遥々アルギニス王国から此方のコンドラウ国にまかりこしてにございます、ご希望の品にまちがいございません。」
大臣「そうか、このような呪われた国に売られる、この娘も不憫よのう、しかし見紛う事なき美しさよ、儂も若ければ娶ったのだがのう?惜しい事よ。」
奴隷商人「他国からは羨ましがられ、少々恨まれましてに御座いますなこの者、とある貴族になった者から買い取りまして。
どうやらその眠り姫の所有物を強奪して貴族となったようで、私も脅され此方まで逃げてきたのが、本音でございますれば。
私も含めこの国に保護してほしく思います、この国での商いの許可を頂ければ、その姫を無料でお譲りいたします。」
大臣「あいわかった、このような万年冬の国でよければ、好きに商いをするといい、許可証と新たな店の契約をこれに、この都市の中央にある元大店主の店だったところだ、今は空き家となっている、使うがいい。」
奴隷商人「確かに、感謝いたします、では失礼いたします、ご用命の際は何時でも御呼びたてください。」
奴隷商人はシノを残し去ってゆく。
大臣「この国も元は温暖で温かい国であったのだがな、何の因果か呪われてしまった、万年の雪が降り、呪われた日から男も女も醜くなって生まれて来るようになった。
儂自身も醜く生まれ、この256年耐え忍びやっと手に入れた、占い師の話では美しき姫を王子に抱かせ、処女を散らせれば呪いが解けるとあるが、真実は本当であるかは、王子次第よな。
嘘であったなら首を刎ねなければならぬが、どうなる事やら、まずは王妃に献上じゃな、王が掠め取るかもしれんしな。」
翌日、眠ったままのシノは、王妃に献上される、隣の王の目は輝いてるが、王妃がそれを許さなかった。
そして邪魔が入らぬように、特別に用意された寝室にシノが運ばれる、ベットに横たわるシノ、扉の外には王妃と近衛騎士が、王を部屋に入れまいと争っている。
同じ寝室には、醜い王子とシノだけ。
豚王子「美しい、すまぬこうしなければ呪いが解けないらしい、許せ眠りの姫よ。」
シノの衣服を脱がせ、いざ処女を散らそうと、狙いを定めあてがう寸前、シノはパチリと目を覚ます。
シノ「私に何をしようとしているの?子豚さん?殴っていいわよね?。」
豚王子「まっ!?。」
シノは宣言通り即座に無拍子で胸を張り飛ばし、起き上がった所で王子を右ストレートで殴り飛ばしてしまう、勢いで壁に叩きつけられる王子、呆然と殴られた頬を抑えている、口の中が切れたようで、血が流れ出ている。
シノ「6体召喚シャインウルフ。」
底冷えする声が響く、地面が光り扉が出現、開いた扉からシャインウルフが現れる、何処かの神が出現するのでは?のごとく扉が光っている、演出がド派手になったようだ。
システム(数種のモンスターが進化を希望しています、進化したモンスターを討伐してください。
モンスター召喚欄にモンスターが新たに登録されます。
モンスターハウスランク6に上がっています。
必要と判断した為、一時的に外観を取得しています、必要がない場合取得を無効に出来、再度機能取得が可能となります。
統率ランクが8に上がりました。
モンスターハウスで待機していたモンスターは、約半年指示に従い待機していた為熟練度経験値を取得。)
王子「!?モンスター!?、いや、白いオオカミ?シャインウルフだとそんな馬鹿な?。」
シノ「モンスターハウス・・・・悪いんだけど、私の衣服と武器を持ってきて・・・。」
ウルフ「シノ・・・目が据わってるよ?・・・衣服と武器持って来るね。」
王子「白いオオカミが喋った!伝承通りなら。」
シャインウルフが持ってきた、衣服を着る、腰には小太刀一対装備している。
シノ「死んだのはわかるけど、元の装備していた鎧が無くなってるわね、収納ボックスも空っぽね?これは一体どうなっていて、どういう状況なのかしら?説明を要求するわ。」
ウルフ「わかってる事だけ説明するよ、主人は何者かに殺害された、死ぬと収納ボックスの中身は外に出されてしまうんだ、それを盗んだ奴が犯人だ。
多分だけど犯人はこの豚王子ではないと思う。
主人・・・・ユリカゴ使い忘れたね?忠告したのに。」
シノ「ごめんなさい、ウトウトしてそのまま眠ってしまったわ、完全に私の過失よ、次からは護衛を付けるわ、もう油断しない。
で・・・・ここは何処で、そこの貴方は何処の誰なのかしらねぇ?私は何故知りもしない人と此処にいるのかしら?答えてくれるわよね?。」
ウルフ「その前に奴隷の首輪を外さないと危ない、持ち主に逆らうと首が締まって死んじゃうよ?今から呪いを解くから待って、アンチカース!。」
光り輝く魔法陣が部屋いっぱいに広がる、そして奴隷の首輪は、パキンと音を立てて二つに割れる。
そして一緒にいた王子の呪いも解かれる、そこには背が高く体格の恵まれ筋肉が盛り上がっている、髪は炎が燃えるような黄色の掛かった赤、ややつり目のブルーアイズ、ソコソコイケメンの王子がいた。
デップリとした巨漢はどこへやら、醜い姿は何処にもなく王子自身も驚いている、慌てて磨かれた銀の鏡に走り寄り自らの姿を確認しおたけびを上げる。
王子「ウォオオオオオオオオォ~~~~~~!?やった!やったぞ!遂に呪いが解けたぞオォォォ~~~、美しき姫君よ感謝するそして聖なるオオカミよ、伝承は本当だった!?。」
涙を流して喜んでいる所で、寝室の扉がバンッと開く。
醜い王と醜い王妃、そして醜い近衛達も驚き心からの涙を流し喜んでいる。
シノよ?伝承とは何ぞや?「私が知る訳ないでしょ?、この状況誰か説明して欲しいわ。」
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