第3話 この世界に生きる存在の規格がバグってる、こんなの勝てるわけないでしょ!人類は星にとっての微生物でした。
シノ「どうしてマグロが弾丸やミサイルみたいに飛んでくるのよ~!?ヒレで器用に陸を歩けるのよ~、魚は大人しく海に帰れ~。」
と叫ぶシノ、やや幼児退行しているようにも見えるが、そうならざる理由もある。
いきなり支離滅裂なこと言っている思われがちだが、事実なのだから仕方ない。
森を抜け見えてきたのは道らしき街道と見渡す限りの広い海。
海を見たシノ、当然ながら海の幸が食べたいという欲望が膨らんでしまった。
シノ「以外と近くに街道ってあったのね、見渡す限りの海はとても綺麗、磯の香りがたまらない、海って最高、海といえば海から採れる天然の塩、岩塩も天然だけどね、そして海の野菜海藻!。
さてゴブリン君!潮がが引いて岩場が見えています、ここには海の幸が沢山、頑張った子達には、美味しい海の幸で彩られたご飯食べられます。」
ゴブリン達「ウォ~~~!旨い飯~~!」
ゴブリン達(ご主人の作る飯はきっと旨い、あのお菓子のように旨いにに違いない、おいら達は今まで食べてきたのは、とても不味い飯、もうあの飯を食わなくていい、あんな飯食いたくない、主人のくれたお菓子の威力の衝撃。
とても旨かった、これからもっと旨い物が食えるに違いない。
おいら達は主人の召喚モンスター、呼ばれるまで眠ってる、腹も減らない、けど頑張るおいら達にご飯をくれる優しい主人だ。
なら何度でも立ち上がって主人を守る!まずは主人の作る旨い飯にありつく為に全力で頑張るぞ!。)
ゴブリン達の目は輝いている。
海の幸をひたすら乱獲。人海戦術を極めてしまおうとゴブリンを召喚、皆で潮干狩りをしている。
採れるものは、大量のハマグリ、ホンビノス貝(アサリ科)、岩牡蠣(いわカキ)、螺貝(つぶがい)、ホタテ、アワビ、伊勢海老など等、その他海藻類を手に入れてる事ができたようだ。
元の世界なら、許可免許のない者、許可のない場所で採ると重罪となり、かなりの重い罰金刑(数百万単位もあり得ます)過去に漁業組合から漁場を荒らしたとして、数千万の請求をされた方も居るそうです。)
山も同様の法律があり、勝手気ままな採取は法に抵触しますのでご注意を。
悪質である場合は(犯罪であると理解していての犯行は)即逮捕されます、一般の方は気を付けましょう、知らなかったは言い訳にしかならず通用しません。
「法律ピーポさんより」
シノ「どれも普通の2倍から3倍くらい大きくて重いんだけど?この異世界じゃ当たり前なのかな?・・・・あれ?何だろう沖の方で飛沫が上がってるんだけど、ドンドンこってに来てないかな~?角が2本見えるんだけど?かなり大きいわよね?ゴブリン君森へ退避!急いで~!。」
ゴブリンとシノは急いで木の陰に隠れる。
飛んできたのは2本の角が生えた巨大なマグロ、カジキではない。
木に角が刺さり貫通している、ビィーン刺さってとても頑丈な角のようだ。
今はジタバタと藻掻いている。
シノ「どうしてマグロが弾丸やミサイルみたいに飛んでくるのよ~!?ヒレで器用に陸を歩けるのよ~、魚は大人しく海に帰れ~。」
ゴブリン「コレ、刺殺マグロだ・・・漁師の天敵だ。」
シノ「物騒な名前ね!、漁師の天敵・・・わかる気がするわ、狭い船でこんなのに襲われたら一溜りもないわね!、今度は海が盛り上がってない!?更に森の奥に逃げるますよ~、巨大な波が襲ってくる全力で走って!。」
ゴブリン「あ、あれは、アスピドケロン!主人もっと奥へ逃げないと食われる!だから陸へ逃げてきたのか。」
シノ「もう全力で走ってるわよ、大きすぎて端っこが見えないよ!あのモンスター!どうひっくり返っても勝てる気全然しないんだけど。」
全力で森の奥へ、同様に動物やモンスターも森の奥へ全力で逃げている。
ゴブリン「ここまで来れば多分大丈夫だと思う、多分食事の為に刺殺マグロの群れを追ってきたんだと思うぞ、ホラアレもう海に引っ込み始めた。」
シノ「結局あの頭と一部の身体しか見えない亀は何なの?。」
ゴブリン「名前はアスピドケロンという、亀の背中甲羅の広さは山千里を超える、おいら達モンスターの間では、大陸亀って呼んでる。
モンスターランク10だったはず、倒せたものは誰もいない。
あの亀の産卵で国や都市、街、村が滅びたこともある、迷惑な奴。」
シノ「え?アレでランク10?え?11とか12は?一体どれだけの大きな存在になるのよ?。」
ゴブリン「主人よそれは違う、モンスターは見た目だけで判断できない、小さい奴なのにランクが12を超えるモンスターもいるんだ、確かアンノウン、測定不能だったか?、主人の知識だとこの星は、地球よばれる星の数十倍の大きさなんだ、その分巨大生物は沢山いるぞ。」
シノ「この異世界って色々可笑しくない?星にとって人類って微生物以下の存在に当て嵌まる事になるけど、それでOK?ってか知識共有してるのね。」
ゴブリン「どうだろう?人類にはギフトやユニーク、スキルを上手く利用して暮らしてるぞ、モンスターも同様にだけどな、それと知識と一部のスキル共有のお陰で、会話が出来るようになってる、普通はモンスターと話せる奴なんていないぞ?、とりあえず潮も引いたし、早く戻ってマグロや打ち上げられた魚を回収しよう、多分刺殺マグロも海まで戻れなくて力尽きてるはず。」
シノ「海の幸、魚が楽しみ~、あの亀の恩恵にあやかれるのは有難いけど、複雑な気分ね。」
ゴブリン「ただ急いだほうがいい、早めに回収しないと鮮度もそうだが、他のモンスター達も魚を狙ってくる筈だ、奴らに勘付かれる前にかたさないとな。」
そんな事を話しながら、モンスターが寄ってくる前に、新たな有り余る食糧を回収に成功、そんなこんなで日が暮れてしまう。
システム音「モンスターハウスのランクが4に上がりました、新たな機能を開放、モンスター及び人類襲撃者を、モンスターダンジョンステージへ誘う事が可能になりました。
モンスターハウスフィールドは、モンスター達の憩いの場楽園となる予定です、現在は環境が改善されていないため、ダンジョンと同様に地獄の様相です。
モンスターハウスの環境改善が4つ選べます。
モンスターハウスフィールド環境・モンスターダンジョンステージ環境・トラップフィールド・トイレ・風呂場・外観・ホール・大型システムキッチン・洗濯所・洗面・寝室・照明・内装・家具。
モンスターハウスの1日の出入り回数が12回可能となりました。」
シノ「丁度よかったわ、トイレ・風呂場・ホール・キッチンの改善!。」
システム音「指定された環境を改善しました。」
ゴブリンを連れてモンスターハウスに入ると一部の内装が、シノが地球で暮らしていた時代風に変化していた、地球には無い魔道具設備もあるようだ。
シノ「これでキッチンが使える!天井は高いしホールは広すぎるわね~、でも照明がないから少し暗いわね、次は照明にしましょう、サバイバルギアのライト使うしかないか。
さっ!これから美味しいご飯作るわよ、皆楽しみに待っててね。」
動物やモンスター、昆虫達もシノのご飯が楽しみで仕方ないようだ、蟲は樹液じゃないのかという、野暮な突っ込みをしてはいけない、地球の蟲だって雑食な奴はいる。
この異世界の蟲は基本雑食だ、蟲ですら進化すればモンスター変わるのだから。
勿論モンスターにとって、食べられない物や、毒になる食べ物が存在する、差し当たって魚や海の幸は問題ないようだ。
シノ「うん!完成カツオ昆布だしのお吸い物に、刺身の盛り合わせ、だしと醤油は複製で出して、山菜の混ぜご飯だよ、それじゃ皆でいただきます♪。」
ゴブリン「旨い!旨いぞ~、今まで食べていた物がゴミのようだ。」
召喚されたモンスター達は興奮している、動物は話せるが、蟲達はリンクテレパスで喜びを伝えている。
ゴブリン「主人よ、少しいいだろうか?外で話がしたい」
シノはゴブリンと一緒に外へ行く、海岸線の空に見えるのは、大小の惑星の月が4つ淡く輝きを放っている。
シノ「どうしたの?改まって?」
ゴブリン「主人・・・・・・あの空に4つの月が見えるな?」
空を見上げる、そこにはやはり4つの月。
シノ「見えるけど月に何かあるの?」
ゴブリン「・・・あの宇宙に浮かぶ星の4つの内、二つはモンスターなんだ。」
シノ「噓でしょ?まさかあんな大きいのもモンスターなの!?。」
ゴブリン「そうだ、宇宙にもモンスターはいるんだ、右の白い奴は地上の天敵から逃げたドラゴンだ、そして左端にいる紫色の奴はガイアマーダー、星を喰らい星を殺す存在。」
シノ「宇宙にも、あの規模のモンスターがゴロゴロいるの!あんなのとても人類じゃ倒せないわ、ガイアマーダーはどうしてまだこの星を食べようとしないの?。」
ゴブリン「先ほども話した思うが、測定不能モンスター達が地上に沢山いるからだ、だから手出しができない、奴は星を喰らうことにしか興味がないんだ。
自分より強い存在に手を出すほど、ガイヤマーダーも愚かじゃない。
この星は数知れない測定不能達に守られている、何よりも対する相性が悪い、宇宙のモンスターも手を出せないんだ。」
シノ「相性が悪いと、どんな強者でも負けるって言っていたわね、じゃあドラゴンはどうして宇宙に逃げたの??」
ゴブリン「簡単な話だ、ドラゴンは数千数万のアリ塚を破壊したから、空に逃げる羽目になった、相手はランク1アリなんだ。」
シノ「ええ~、アリって登録されてるあのアリ?さっきまで一緒にムシャムシャご飯食べてたアリよね?どうして?。」
ゴブリン「モンスターには知性があまりない存在が多い、知性がある奴も勿論存在する、人類に紛れ込み生活する奴もいる、国だってある、アリは炎熱無効というスキルを持っている。
アリに限らず昆虫は、冬という季節には弱く暖かい地面の下で、過ごし寒い季節を越すんだ、ドラゴンは女王アリを殺しすぎたんだ、怒りに駆られ寝ているドラゴンの鼻から体内に入り肉を、今も喰らっている、
体内は燃えるように熱い、アリはスキルで平気だ、ドラゴンはアリの更なる侵入を恐れ宇宙に逃げた、だがドラゴンも負けてはいない、肉体の再生ができる、だが数の暴力とはいつの時代も無情なもの。
何時かは分からないが、いずれドラゴンが空から落ちる時瀕死となっている、そしてランク1のアリに敗北する。」
シノ「ランク1が測定不能を倒すの?。」
ゴブリン「そうだぞ、相性とスキルもあるが、それだけじゃなく種族特性も関係している、おいら達ゴブリンは人類種族とすこぶる相性が悪く嫌われた存在、そもそもゴブリンとは見た目も中身も残虐で醜悪で卑怯だ、人質を使うなんて当たり前。
男は殺し喰らう、女は攫い、犯し孕ませ種族を存族させる事で繁殖し、その数を爆発的に増やしていく事だってある、用が無くなれば欲望のはけ口として使う、最後まで犯し抜いて死ねば喰らう、そして殺して得た武具やアイテムを使い、強くなり凶悪な存在キングやロード、災厄となるディザスターへと進化していく。」
シノ「でも召喚したゴブリン君達は大人しいよね?使役されていないモンスターは危険なんだね。」
ゴブリン「とても危険だぞ、油断禁物、主人はユリカゴがあるしかし慢心すれば負ける、おいら達が賢くなったのは主人という知恵の実を得て知ることが、できたからであって同じゴブリンを見かけたら今まで様に躊躇しちゃ駄目だぞ。
そしてお願いがある、おいら達を引き連れて人類種族の領域に連れて行かない事、理由はさっき話した通り嫌われているからだ。
テイマーでもゴブリンを使役する者は誰一人いない、そんな所にゴブリンを引き連れていけば主人が狙われる、オークやオーガも同じだぞ。」
シノ「あ~、確かに狙われそうね、ゴブリンを引き連れて行けば、人類にとって私も天敵として扱われてしまうのね。」
ゴブリン「連れて行くなら馬がお勧めだ、馬をランク5のクラッシャーホースに進化させるといい、獣竜種はとても強いが足が遅い鈍足だなぁ、馬車を引かせるのた方が役に立つ。
ランク8になるのはしばらく掛かりそうだ、それにランク8のバトルホースは、その強さ故に誰もが欲しがる、無理やり奪おうとする者だって現れるだろう。
拍を付ける意味では良いかもしれないが、今の主人は一般の大人よりレベルが低い、もう少し強くならないとな。」
シノ「これでも低いの?最強には険しい道のりが必要そうね。」
ゴブリン「主人は空のアレ、自分の力で倒せると思うか?。」
シノ「うん!絶対無理って言い切れるわ!?。」
ゴブリン「それが普通だ、主人は最強にならなくていいのだ、どう引っ繰り返ってもアレには勝てない、最低でも他者から主人自身を守れる位には強くならないとな。
モンスターより人類の方が欲深いから。
主人はおいら達モンスターを上手く使って生き残ることが大事だぞ、生きていれば主人が望んだ地球への帰る方法が見つかるかもな、話が長くなった言いたいことはこれで終わりだ、おいらはもう寝るぞ。」
ゴブリンはモンスターハウスの寝床へと転移させられる。
シノ「モンスターを上手く使うか・・・・・うん!必ず地球に帰るわ、そしてあの人達に法の裁きを下すまで諦めないわ!?。」
こうして地球への帰還と両親を奪った彼らに裁きを下すための本当の冒険の旅が始まる。
シノよレベルが低いな、ついでにランクも、モンスターも足りないぞ?、「余計なお世話です無茶言わないでください!?。」
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