花見

@rindou0212

日差しの暖かな日

はらり はらりと風が吹くたびに薄いピンク色の花びらが降ってくる

それは雪のようだけれど、冷たくはないし溶けたりもしない

ただ小さなハートが手のひらの上に残るだけ


周りには小学校の制服を着てピカピカのランドセルと背負い桜の木のしたで撮影会をしている親子がいたり

純粋に花見を楽しんでいる老夫婦やカップルもいる

少し離れたところには高校生がバレーボールをしてはしゃいでいたり、風の影響を受けながらもバドミントンで真剣にラリーをしている中学生がいる

この公園で各々が桜に囲まれて、楽しい時間を過ごしている

まぁ、自分もその中の1組に含まれるんですけどね


花見の醍醐味と言えば、美味しいお弁当とおやつを手に桜を愛でながら食べる事である

道中のスーパーで花見弁当と自分の好きな駄菓子(300円分、バナナは含まれません)を買ってこの公園に来ているわけで…

お花見ができそうな桜の木の下を見つけたら、簡易的なテントとレジャーシートを敷いて、小さめのテーブルを設置して準備完了だ

暖かな日差しと桜の花びらが降る場所で美味しいお弁当を広げる

「さぁ、どれから食べようかな?」なんて迷っている時間も幸せな時間だったりする

子供達は「早く食べて遊ぼ!」と花より団子ならぬ花より遊具状態になっている

子供達がこのゆっくりした時間を楽しむことができるのはもう少し大人になってからのようです


一つ一つお弁当の旬のおかずを楽しんだあとはおやつの時間

自分が小さい時に食べていたおやつだけではなく、目新しいおやつを300円分を堪能する

子供達はお弁当もおやつも早々に食べ終え、一目散に遊具へと走っていく

「気をつけて遊んでおいで〜」と声をかけて走っていく我が子を見送る

そして、大人達は子供の様子を見ながらまったりタイムに入る


テントの中でゴロゴロしてみたり、足を伸ばして桜の散りゆく様をぼ〜っと眺めたりと今この瞬間を楽しむ

大人になってからは忙しく過ぎていく時間が、今だけはゆっくりまったり進んでいる様に思う

そよそよと吹く風が心地よくて、ついうとうとしてしまいそうになるけれど子供達が力一杯遊んでいる様子も気になり眠気まなこで子供達を見つめてしまう

そんな視線に子供達は気がついたのか楽しそうに手を振ってくれるから、こちらも振り返す

「また来年も家族みんなで来れるといいなぁ」と会話とも独り言とも取れる言葉に隣でまったりしていたパートナーも、うんうんと頷いていた


『もうすぐ5時になります。お気をつけてお帰りください』

閉園のチャイムと共にアナウンスが流れてきた

「もっと遊びたーーーい」とアナウンスを聞いて走って戻ってきた

親の元に辿りつくや否や子供の第一声はこれである

しかし、遊びたくても公園が閉じて終えば遊ぶこともできなくなるわけで、「片付けるよ〜」と子供達の声は右から左に受け流し、手早くテントやレジャーシートを片付ける

親子で楽しくまったりとした時間を堪能できた日でした


さて、今日の晩御飯は何にしようかなぁ?

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