都市

つきもと

最低

ビルから見えるこの景色ももう何回目だろうか。

よく「美人は3日で飽きる」なんて言うけれど、それ景色にも言えるのかしらねなんて独り言ちながらベッドにダイブする。


1人だと幾分かこのベッドが軽く感じた。でもその分心の隙間も大きくなった気がした。

寂しいだけだった、お互いに。こんなことになるなんて思ってもいなくて。


「どこで間違えたんだろう。」


言い訳じみた独り言が気持ち悪い。

自分も彼も最悪な人間に成り下がった。

視界の端にちらちらと映る夜景が、私の心を苛立たせる。


暗く澱んだ思考を振り払い、ベッドの端に座り直した私を肩口から彼が覗いてきた。

目の瞬きがビルの光と重なる。


"今日はいつまでいるの?"


聞けない言葉は重たくなったベッドに沈んでいった。

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都市 つきもと @dg_mot

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