第2話 一日目(後編)
わたしの祈りは届かなかった。
わたしと
「ずっとグループ行動ってわけじゃないから、個別学習や休み時間とか一緒に回ろうよ」
グループ内の自己紹介が済んだ後、茉莉花に駆け寄ってそう言うと、彼女は少し困り顔を浮かべてから「そうだね。また」と言い残して第5グループのメンバーが待つ方へ戻って行った。
離れても寂しくないよと励ますつもりだったのに茉莉花の反応はわたしの思っていたものとは違った。
あの表情の意味はなんだろう。わたしは何か茉莉花を困らせるような事を言ったかな。
そんな事を考えていると美華がわたしを呼ぶ声が聞こえた。
慌てて駆け寄ると、同じグループの男子達も待っていてくれた。
「ごめんなさい。待たせちゃって」
そう言うわたしに、メンバーの一人
それを聞いたメンバーの
自己紹介してからそれほど時間が経っていないのに、印象がガラリと変わった気がした。
特に鷲尾さんは自己紹介の印象と全く別人に思えた。
6年生の彼は自己紹介する気恥ずかしさに耳を赤くしながら、このサマースクールをずっと楽しみにしていた事や、地元ではサッカークラブに所属しているから体力系は自信があると笑顔でアピールしていた。
フォローに入ってくれた千種くんは5年生なのにグループの雰囲気を良くしていた。お母さんがブラジル出身なので見た目はとっつきづらいかも知れないけど、お笑いとお喋りが大好きだから気楽に話しかけて欲しいと言っていた。
6年生の久世さんはほんのわずかに茶色がかったロングヘアの女の子で、話し方のおっとりとした印象とはうらはらに、水泳教室に通っていて体を動かすのは得意だと力こぶを作ってみんなを笑わせていた。
――わたしは? わたしはなんて自己紹介をしたっけ……。
「
「あ、はい」
久世さんに返事をしながら、わたしは自己紹介後に付きまとう違和感を一旦胸にしまった。
それから第3グループのみんなで、男女別に割り当てられた部屋に荷物を置くと、すぐに指定された大ホールへ向かった。ホールに到着していた参加者はグループ毎に円陣を組むように集まっている。
わたし達もホールに足を踏み入れると、誘導係の説明が始まった。
「改めてこんにちは。私は第3グループ技術サポート担当の朝倉です。よろしく」
その人は綺麗な女性だった。綺麗な明るい栗色のセミロングをハーフアップにしていて、カノープスの制服の上に白衣を着ていた。
なんて言うか、仕事のできる大人の女性の検索した結果が、画面からそのまま出てきたみたい。
わたし達揃って、普段あまり接触しないタイプの大人だったと思う。みんな静かに見上げていると、朝倉さんは説明を始めた。
「みなさんのAICUを貸し出す前に、まずグループのリーダーを決めてください。選出方法の指定はありません。また、リーダーといっても何らかの決定権や他のメンバーへの命令権等の権限は与えらえません。便宜上そのポジションに就く人を決めてほしいというものです。それと……」
難しい言葉がちらほら入っていたけれど、聞いた話を整理するとこうだ。
リーダー役を決めておかないとグループ全体で何かを決める時にすごく時間がかかるから、名前はリーダーだけどクラス会の議長や委員長みたいにリードする役割をして欲しいのだろう。
様子を探るようにみんなの顔を伺うと、よくわからないし面倒そうだからやりたくないという顔をしているのが三人いた。美華と千種さんに久世さんだ。
鷲尾さんは興味無さそうにしていた。
ほんの数秒間、わたし達は周囲の喧騒が聞こえないほど静かな場所に立っていた。
「べつに誰でもいいけど、どうする?」
最初に口火を切ったのは鷲尾さんだ。彼は千種さん、久世さん、美華と順番に顔を向けて、最後にわたしを見た。
目を細めてこちらを見る目つきは、なんだか睨んでいる気がする。
なんで睨んでくるのか理由は分からない。もしかしたら生理的に無理というヤツかもしれない。
初対面で嫌われるのはちょっと寂しいけど、そういう、どうしても無理という感情がある事は知っている。ただそれを、自分が向けらえるのは、かなりキツい。
誰も反応しないからか鷲尾さんは腕組みし始めた。
「んー、僕は5年生だから辞退させてよ。6年生相手にリーダーとか柄じゃないし」
そう言った千種さんは降参ポーズのように両手を上げると、そのまま頭の後ろで組んでニコニコとほほ笑んでいた。
返事を聞いた鷲尾さんは楽しそうにプッと吹き出して笑み崩れると「まぁわからんでもない」と言って千種さんの辞退を受け入れた。
その様子を見て、権限も何もないとは言えリーダーなんて自分には無理だと口を開こうとした時、先に声を発したのは久世さんだった。
「美華さんはリーダー、どう?」
「久世さん、私も5年生なんだけど?」
「あ、そうね」
リーダーを受ける気の無い美華の返事を聞いた久世さんは「ごめんごめん」と謝ってから話を続けた。
「それならもういっその事、蒼空くんがリーダーでどう?」
変な気持ちを感じた。リーダーは辞退するつもりなのになんだか無視されたようで、胸の奥がチクリと痛かった。
そんなわたしを尻目に、久世さんと鷲尾さんの会話が始まった。
「なんでだよ。て言うか、なんで名前呼びなんだ?」
「さっき、べつにどっちで呼んでもいいって言ってたから。美華さんも名前呼びがいいって言ってたし」
「確かに言ったけど……いやそっちは女子同士じゃん。……ハァ、まぁ呼び方はべつにいいや。姫郷さんは?」
ここで名前を呼ばれるとは思っていなかった。わたしは引き攣りそうな口元を動かして、へへへと笑みを浮かべる。
「わたしも鷲尾さんがやってくれるといいなと思ってました」
「なに? その喋り方」
疑わしいものを見るような目つきを向けてくる鷲尾さんに、わたしは自信が無いからと答えるのが精一杯だった。それに「ふぅん」とだけ返してきた鷲尾さんが、渋々という態度で第3グループのリーダーになると決まった。
「オッケー。それじゃ第3グループリーダーは鷲尾くんね。それじゃ行きましょう。着いて来てね?」
先導する朝倉さんに第3グループはぞろぞろと着いて行く。気付けばトボトボと最後尾を歩いていた。
よく磨かれたホールの床と、少し前を行くみんなの足元を見ながらただ黙々と歩く。
整理も説明も出来ないモヤモヤとした気持ちは一歩ごとに大きく重くなっていくようで、あれだけ楽しみにしていたAICUと今から会えるのに、それがなんだかぼんやりした煙の向こうに感じてきた。
「みーずきちゃん? どしたの?」
「ひょわっ」
いつの間にか真横を並んで歩いていた美華に気付かなかったわたしは、驚いて変な声を上げてしまった。一斉に振り返る第3グループの視線が結構痛い。
へへへと愛想笑いを浮かべると、みんなすぐに歩き出した。
「なんだかさっきから様子がおかしいなと思って」
美華はそう言って、わたしの歩幅に合わせてくれていた。
わたしが「なんでもないよ」と応えると、彼女は面白くなさそうな顔をして続けた。
「日本人のなんでもないは、実はなんかあるのサインだよね。ママから聞いて知ってる」
「なにそれ、聞いた事無いよ」
思わず苦笑してしまった。
笑うつもりは無かったと弁解しようとするわたしを、美華は右手で制してから優しい口調で言った。
「後で、やっぱなんかあったんだでもいいから、聞かせたくなったら話してね。せっかく
「ありがとう」
心配してくれているのがよく分かった。だから自然とお礼を言えた。
自分でもよく分からないこの胸のモヤモヤを、きちんと伝えられる言葉にできたなら一番に相談しようと思った。
我ながらどうかしてる。今はやっと会えるAICUに気持ちを切り替えよう。
「楽しみだね、わたし達のAICU」
わたしがそう言うと、美華はちょっと目を瞠ってから、ニカッと明るい笑みを返してくれた。それは自分も同じ気持ちだと同意する笑みだと思った。
大ホールの一番奥で沢山のAICUが並んで待っていた。朝倉さんがその場にいる係員と少し会話すると、二台のAICUが起動した。
レクチャーアプリに掲載されていた画像とほとんど同じ外観は、想像通り可愛らしいネコ型のマスコットロボットだ。少し違うのは画像では頭や体、手足に入っていた黒い線はデザインだと思っていたけど、実はそこにセンサー入っていた事。そこが青や黄色に光るから可愛いAICUにキラキラと綺麗が足されているようだ。
わたしは美華と一緒にAICUの周りをくるくる回って眺める。二人であちこち見回してホーホー言ってると千種さんが「フクロウみたい」と笑っていた。言われてみれば確かにフクロウっぽいかも。
わたしは美華と顔を見合わせて一緒に笑った。
「あの、名前とか付けてもいいんですか?」
久世さんの質問が聞こえた。それはわたしも気になっていたから二人に顔を向ける。
すると朝倉さんは、眉尻を下げて寂しそうな表情を浮かべていた。
「出来るかどうかと言う事なら出来ます。ですが私は推奨しません」
久世さんと一緒によく分からないという顔を向けていると、朝倉さんは小さく息を吐いてから教えてくれた。
「十日後にはお別れするのが決まっているのに、名前を付けると情が移って余計に辛くなるわよ? 過去に名付けした参加者の多くは、泣いてお別れしていたわ。それくらい悲しいお別れになるのよ?」
去年までの、あの不気味な外装のAICUとお別れする時に泣いてしまうならと、この可愛いAICUとお別れする時を想像する。ああ、きっとわたしは泣くだろう。
例え名前が有っても無くても、絶対泣くと思う。
「みんなと相談してから決めます」
久世さんは少し残念そうにそう言った。
「それじゃホール中ほどに戻って、みなさんの生体認証の情報登録をしましょう」
AICUと朝倉さんを先頭に歩き出してすぐに、久世さんの肩が落ちている事に気付いた。
多分、いやきっと、久世さんも名付けを楽しみにしていたんだ。あの落ちた肩の落差で伝わってきた。
ホールに戻ったわたし達は順番に二台のAICUへ虹彩と指紋、声紋といった生体認証データを登録する。なんとなくリーダーから登録していく。
順番待ちの間にも朝倉さんの説明は続いた。
「グループに二台貸し出されるのは、夜お部屋に一台づつ配置する為です。第3グループは女の子が多いから、女子のお部屋はちょっと手狭に感じるかもしれないけど、24時間見守ってくれてると思って許してね」
みんなで元気よく「はい」と返事すると、朝倉さんはにこりと微笑み返してくれた。
一緒に順番を待つ間、わたしは久世さんにそっと声をかけた。
「久世さん、名付けなんだけど」
「うん。あの話聞くと悩むよね……」
お別れが辛くなると聞かされれば躊躇するのは一緒だった。
久世さんの顔は、頑張って諦めようと我慢しているように見える。
だからわたしは、さっき自分ならと考えていた想像を口にした。
「えっとあのね、わたしは名付けてもいいと思うの。だってわたし、名前が有っても無くても、お別れの時は泣くと思う。ううん絶対泣く」
「えっ?」
久世さんは驚いて目をパチパチと瞬かせた。
「どうせ泣いちゃうなら名前付けておきたいって思ったの。後で後悔しないように。“あのAICU”じゃなくて“名前”で思い出せるように」
わたしは自分も名前付けたいと思っていた事を伝えた。
すると美華も楽しそうに会話に参加してきた。
「私も名前付けたいって思ってたんだ。男子がオーケーしたら付けようよ、私達のAICUの名前」
そう、飛行機の中で美華も名前付けたいって言っていた。
わたしが「どんな名前がいいかなぁ?」と聞くと、二人は首を左右に傾げながら次々と候補を挙げていった。それはきっと、今日の為に一生懸命に考えてきた候補に違いない。
「まだ蒼空くんと千種くんがオーケーしてないけど」
そう言った久世さんは、AICUへ登録作業を続ける二人に不安そうな目を向けた。
「男子の方が意外とネーミングに拘りがあるかも?」
「それならそれでちゃんと話し合って決めようね」
美華の唐突な想像に、久世さんは楽しそうに笑いながら応えていた。
久世さんの心配をよそに、登録を終えた二人に名前付けを相談すると、鷲尾さんはまた「べつに」と前置きして任せると応えた。
予想外だったのが千種さんで、彼も名前を考えてきていた。ただしどれもアニメの英雄ロボや特撮ロボの名前を彷彿とさせるもので、ずんぐりとしたネコ型のAICUにはちょっと不釣り合いなものばかりだった。
そこでわたし達が考えてきた候補をずらずらと並べたら、「やっぱそっち系になるよね」と言って早々に任せてくれる事になった。
それからわたし達女子三人は登録の合間にも考えてきた候補を提案しあった。可愛い系から綺麗系、ペット系とあれこれ候補を挙げるけどなかなか決まりそうにない。
それぞれ考えた時間分の思い入れもあるから言葉に熱が入ってきたところで、鷲尾さんが口を挟んだ。
「あのさ、例えばそのタマってまんま猫の名前過ぎてAICUにはちょっと無いなと思うんだけど?」
ペット系の一つとしてわたしが提案したタマは無いらしい。言い方も小ばかにした感じでかなりショックだ。
ガクリと首を垂れると構わずに鷲尾さんは続けた。
「それに
久世さんに続いて美華も肩を落とした。そう、久世さんが考えてきた候補は意外と攻めたものが多い。今の
「こんな感じで『さすがにそれは無いんじゃない?』と思う候補を指摘しあって消していけば? そっちの方法が決まるの早いと思うぞ」
女子三人並んでなるほどと尊敬の眼差しを送ると、鷲尾さんは「そういうのはいいから早く決めてくれ」とリーダーらしい事を言って千種さんの側へ戻って行った。
確かに時間もそれほど無い。朝倉さんに至っては、あれだけ忠告したのにと言いたそうな視線でわたし達のやりとりを傍観している。
わたし達はお互いの眼を見合わせると、一心不乱に名前候補を絞っていった。
こうして時間にして20分ほど過ぎた時、わたし達第3グループのAICUに名前が付いた。
わたし達女子に付くAICUの名前は『ヴァイス』だ。ドイツ語で白を意味する言葉で、これは久世さんとわたしで被っていた名前だ。
そして男子につく方は美華提案の『
鷲尾さんが「虎縞ないじゃん」と突っ込んでいたのを、わたし達はにこりとほほ笑みながら聞き流した。
早速朝倉さんに設定をお願いすると、仕方なさそうに調整してくれた。
呼びかけるように言われたわたし達はおずおずと話しかける。
最初に久世さんが名前を呼ぶと、ヴァイスは彼女に顔を向けた。それから瞬きするように両目を点滅させてから返事をした。
「ハイ久世サン。ご用はなんでショウ?」
続いて美華が名前を聞いた。ヴァイスは美華に顔を向けてから会釈するように頭を動かしてから答えた。
「ワタシの名前はヴァイスです。よろしくね
「あ、私名字じゃなくて名前で呼んでほしいんだけど……」
美華がそう要望するとヴァイスは小さく頷いた。
「分かりました
美華が嬉しそうに笑顔を浮かべるのと見てから、最後にわたしが呼びかける。
「初めましてヴァイス。私は姫郷 瑞希。瑞希と呼んでください。ずっとあなたに会いたかった。会えて本当に嬉しいです」
するとヴァイスはさっき美華にしてみせたように会釈してから、両手を胸の前に上げて返事をした。
「初めまして瑞希サン。ワタシもあなたに会いたかったです。今日こうして会えて良カッタ」
嬉しくて今にも泣きそうになる。本当はぶわーっと気持ちが昂って今にも涙がこぼれそうだったんだけど、わたしと美華が名前で呼ばせるのを聞いた久世さんが慌てて「小鳥って呼んで!」とヴァイスに縋る姿を見たら、可笑しくて引っ込んでいた。
他のグループからだいぶ遅れて登録を終わらせたわたし達は、その後も詰め込むようなオリエンテーションを受けた。
受けたい学習プログラムは事前申告済みだけど、スクールでできた新しい友人と一緒に受けたいなどの要望にもかなり柔軟に対応してくれる。もちろん例外もある。
最後に説明されたのが今晩から着用を義務付けられているウェアラブル端末についてだ。スマートウォッチ型だけでなくヘアバンド型もあって、体温や心拍数等の基本的な健康情報の他にも脳派などと言った身体情報がリアルタイムでAICUへ送られる。
例えばわたしに関するこれらの情報を受け取ったヴァイスは、過去のデータも参考にして最適な動作や言葉選び、会話の速度などを自分で考えて返してくれる。
こういう事をしたいけど難しいと言えば、同じように考えてアドバイスしてくれるという訳だ。
全部終わって夕食の時間になった。
食事中で久世さんから、自分も名前で呼び合っていいかと問われた。
「もちろんだよ、小鳥ちゃん」
わたしは美華と一緒に、笑顔でそう答えた。
鷲尾さんと千種さんは自分達には関係ないと言わんばかりに手早く夕食を済ませると、白虎を連れてさっさと部屋へ戻って行った。
こんな風にAICUは常にグループ全員を把握し続けるように付き添う。二人と三人、一人と四人に別れても必ずAICUが一緒にいる。例外というのはグループを三つ以上に分ける事は認められないという事だ。学習プログラムであれ野外活動であれAICUが付き添えない単位になると、すぐにスクール本部への通報とAICUが警告するそうだ。
「寝る時も外せないのはちょっと辛いね」
「ちゃんと眠れるかな」
「ミナサン、すぐに慣れマスヨ」
夕飯を済ませたわたし達はヴァイスを交えて雑談しながら部屋へ戻った。
バタバタと出入りを繰り返していただけの時には気付かなかった、大きなリクライニングチェアが目に入った。金属製の黒い椅子には、あちこちに張られた暗い半透明のフィルターの下でぼんやり機械が明滅しているのが見える。
「これ、ヴァイスのクレイドルだったんだね」
話しかけられたと判断したヴァイスがその通りだと答えた。
「なるほど。確かにちょっと、部屋が狭く感じる」
美華が茶化すように放った言葉をヴァイスは小首を傾げるような仕草をして惚けてみせた。
夕食後は消灯までの時間が自由時間で、希望者は自習室を利用する事も出来るけど、初日の今夜はお部屋でのんびり過ごす。お風呂は大浴場を利用してもいいしお部屋で済ませてもいいと聞いている。
疲れ切っていたわたし達は順番にシャワーを済ませてからベッドに入った。
お休みと挨拶を交わすと、ヴァイスがタイミング良く部屋の灯りを落としてくれた。
非常灯とヴァイス周りの光でぼんやりと見える天井を眺めていると、昼間の胸のもやもやが蘇ってきた。このまま思い出す前に、わたしは蓋をするようにヴァイスが想像以上に可愛かった姿を思い浮かべて、早く眠気が来るように祈った。
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