第79話

「あっという間に大きくなって、本当に驚きます。」



天使のような寝顔のエマを眺めながら野々村夏実は言う。



「小学校には少し遅い時間まで面倒を見てくれる施設が設けられていますから、安心です。」



「施設?」



野々村夏実の言葉に俺は街並みを眺めていた目線を野々村夏実へ向けた。



「はい。今は共働きで遅くまで仕事をしている家庭も珍しくないですから。学校が終わった後生徒の面倒を見てくれる所があるんです。」



「あ?んなの必要ねぇだろ?」



「え?」



「俺らが居んだから、必要ねぇだろそんなの。」



俺の一言に、野々村夏実は眉間にシワを寄せた。


その表情の意味が分からねぇ俺は、「あ?」と

文句あんのかと言う意味で返した。



俺の返事に野々村夏実は更に眉間にシワを寄せる。



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