第38話

「何故急に大学の話を?」


野々村夏実は洗濯物を畳んでいた手を一旦止め、俺の方へ体を向ける。



「ーーいや、別に大した事じゃねぇんだけど…」


「はい?」



「コウキの野郎が、大学行くとか言い出しやがって。」


俺がそう呟いて野々村夏実を見ると、野々村夏実は特に驚きもせず「あぁ」と小さく声を出し、止めていた手を動かしまた洗濯物を畳み始めた。



「滝川さん、うちの高校の付属の大学に行かれるんですよね、法律学科へ。」


「あ?!お前知ってたの?!」


「本人の口から聞いたのは最近ですが、よくテキストを見ていたので何となくは想像ついてましたけど」


「知らなかったんですか?」とまた不思議そうな顔をして俺に問いかけてきた。


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