第89話
「…あ?」
「コウくんの事は置いといて、大谷さんも、私にとっては大切な人なんですが…。」
「……」
「恋愛として好きとか、好きじゃないとかで、誰かを心配しちゃいけなくなるものなんでしょうか」
「……」
「だとしたら、」
バニラアイスの袋を俺が持つカゴの中に入れながら夏実は続ける。
「ーーーだとしたら、恋愛って、とっても嫌なものなんですね。」
「………」
「もっと、暖かいものだと思ってましたけど」
目線をカゴから離し、俺の目へと向けた夏実の顔は、悲しそうだった。
、
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