第87話

「エマ、チョコがいー!」


「おー、好きなの食えよ。」


「いやったー!!!」



アイスコーナーにはしゃいで向かうエマの背中を見つめながら俺も後に続く。




「大谷さんっ、良いんですか?」


「あ?何が?」


その俺のさらに後に続く夏実。



「ーー本当に、大丈夫なんですか?体調は」


「だから大丈夫だっつってんだろ」



まだ俺を心配する夏実にぶっきらぼうに答えた。




「何か作りましょうか?」


「コンビニで買うからいい」


「でも…」


「お前さぁ、」



呆れたように振り返ると、夏実は本当に心配してるような顔をしていて。



それがなんの悪気もない事は重々分かった。



分かった、けど。




「俺、お前に惚れてんだぞ?そういうのしたら勘違いするとか思わねぇワケ?」




これ以上夏実の事を何とも思いたくねぇから、そう釘を刺した。



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