短歌
想い出す 風の便りで聞けるならここまで心配にならないよ
独りきり冷めたご飯を食べる朝 君を傷つけた味がしたよ
閉じこめたガラスの中が溶けいていく あなたの熱に氷のように
何度でも同じ強さで君に言う 魔法のような呪いの言葉
星合を必死に願う君を見る 小さな手には和紙の短冊
雨の音 微睡む君を起こすはず 幸せな夢ならこのままで
傷ついて それでも笑う君だから美しいんだ 僕は知ってる
心から湧き上がるまま言の葉をデーターに乗せ呟く想い
この声を誰が拾うそんな夢 期待をしても裏切られるね
誰でもと良いと言ったね それならば僕でもいいの君の隣は
夢ばかり欲しがる子ども そんな君クッキー缶を用意しようか
君となら永遠だってこの想い約束できる 誓ってもいい
明日の朝 家を出て行く 離れたい絆という名 鎖が重い
大丈夫 頑張る君を笑う馬鹿無視すればいい 悔しいだけだ
雪見だいふくのひとつをあげるような恋をしたいと君は笑う
空に光る点と点を繋いで独りになる 今 君に逢いたい
かさついた唇に去年のリップクリームを塗る キスのために
体温が違う手に荒れているとハンドクリームを塗りこまれる
寒いなんて言い訳をしながら布団の中で一緒にいようか
何が目出度いのか分からないがそれでも明けましてという挨拶
俺を「大好きだ」と言った口で他の男とあなたはキスをした
君の命を救った言葉が僕のモノではないことが
喪ったモノは還らない 想い出の中ですら輪郭を変える
「死ねばいいのに」と言ってその人が死んで良かったことなんてあるの
花冷えにかじかむ指先を伸ばしてふれた眠るあなたの額
「疲れた」と言いながらその人は背の荷物を下ろすことはなかった
「できたこと」と「できなかったこと」を天秤にかけて少し傾いた
繋がっているように視える薄っぺらい人間関係で独り
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