先生を好きになってもいいですか?

夢僮亜樹

第1話

「水原先生、好きです。」

    。

    。

    。


【先生を好きになってもいいですか?】


私は井上望(いのうえのぞみ)府立K高等学校の3年生。

自分で言うのもなんだけど、まあまあ可愛い方だと思う。

性格は、平凡かな。でも、やるときはやる女の子だ。

そんな私が今日、勇気を振り絞って、水原先生に告白した。

水原先生は、ものすごく驚いて、整理していた教材を床に落とした。

ここは社会科準備室。

今、ここにいてるのは、水原先生と私だけ。

まだ、夏の暑さが残る9月ーーーー

夕陽が傾いて赤い影を落とす。

「井上...」

水原先生が振り向いた。

私は真剣なまなざしで先生を見つめた。

先生も真剣に答えてくれた。

「俺は教師だ。そしてお前は生徒だ。」

「卒業式が終わっても気持ちがかわっていなかったら、そのとき話をきくよ。」

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