夜中に目が覚めた。空気が震えている。なんだ?


 ドーン


一瞬、大きな揺れを感じた。そしてすぐに静かになった。

翌朝、ネットを確認したが、特にこの地域で地震があったという情報はなかった。

私は気にせずそのまま出勤した。


夜になってマンションに帰ってきた。エレベーターに乗って自分の部屋のある6階のボタンを押す。ドアが閉まって静かに上がっていく。到着してドアが開いた。自分の部屋まで歩く。

ドアには知らない名前がかかっていた。


(あれ?)


ブザーを押すと、中年の女性がチェーンをかけたドアの隙間から顔をのぞかせた。


「あの、ここ…」


  「ここ? ここがどうかした?」


「私の部屋のはずなんですが…」


  「ここは最初っから私の家よ。階を間違えたんじゃない?」


「6階のここなんですが…」


  「ここが6階よ… あぁ、あなた、5階の人じゃない?」


「だから、私は6階に住んでいて…」


  「掲示板見てなかったでしょ。あなたの部屋は今は5階なのよ。」


そう言うと、女性はドアを閉めてしまった。

私はロビーに降りて掲示板を見た。


   連絡

   〇月✕日深夜に当マンション3階が飛ばされます。

   翌△日より、4階以上の階は✕日以前より「一階低い階」となります。

   4階以上の階にお住まいの方はご注意ください。


なるほど、6階は5階になったのか。私は納得した。

それはそうと、飛ばされた階は一体どこへいったのだろうか。

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マンション奇談 Kei @Keitlyn

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