本編

迷惑をかけてお金をもらっています

わたしはある大手飲食チェーンで働いています。

まあ、働いているとはいってもよくオーダーをとりこぼすし、自分が何をやっていたかを忘れてしまうし、ああだこうだ文句を言われながら仕事をしています。

つまり私は人に迷惑をかけることでお金をもらっているどうしようもない人間なのです。


哲学の問答がしたいわけじゃありませんが、どうしようもないといっても、どうしようもある人間がどんな人かがわからないので、別にそれが悪い事だとも思ってないのですけどね。


題名が言わんとしているのは、その私のもらっているお金の話なのです。

私はよく夜に働いています。

もちろん、夜も大変なのですが、飲食ですからお客さんが多いのは昼や夕方なわけで、そっちの時間帯働いている人の方が大変です。


ですが、迷惑しかかけてなくて無能な私の方が時給がいいのです。

私より経験も技能もある子たちが私よりもお金をもらっていないのです。

だから、その人が有能であるとか、性格が良いとか、経験を積んでいるということにこの場合「価値」はなくて、時間に価値があるという事になると思います。


そう考えると、自分はなんて無能なんだ・・・と思うと同時に、給料日になって、「こんな無能にこんな大金を払う会社があるらしい」と、ばかばかしい気持ちになるのです。肩に力を入れて生きるなんて、本当にくだらないですよ。

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