第36話 野球に恋に思わぬ強敵出現!

鈴丘学院女子野球部 涼音ちゃんの紹介は

TV局の必死の編集でなんとか1分間でも放送でき

注目が集まる野球部♪


7月下旬から始まる大会に向けて練習にも熱が入るで~

だが、葵には気になることがあるのだ!


男子野球の夏の甲子園を掛けた予選が始まるのだ

晴輝や海、樹(応援席)の鈴丘東が一回戦を順当に勝ち上がれば

第二シードの広松西と当たるのだ


鬼厳が言った鈴丘東の秘密兵器

いずれ強敵に成り兼ねない葵に対して、

晴輝、海、樹は何も教えてくれず

「けち!」


鈴丘東は順当に勝ち上がり、鈴丘東と広松西の試合

戦前の戦力分析ではにごして書かれるが、

広松西のコールド勝ちは固いところ


週末でもあり、

葵は涼音、美玖、結衣、飛鳥と試合を見に行き

1塁鈴丘東側の応援席に座るで~

まだ2回戦やから応援は補欠の選手と保護者だけ

葵のお目当てのチアは来てないのだ!残念?


なのに3塁広松西側の応援席にはすごい人!

それも、ほとんどが女子高校生で複数の学校の制服が混じってるで~

葵「オレ、ちょっと鬼厳の偵察で向こうに行こうかな」

涼音「こっから見えるやろ(怒)」

葵「はい(しょぼんちゅ)」


すると、両チームの先発投手が肩慣らしを始めるで~

その瞬間!3塁側の応援席から悲鳴にも聞こえる歓声!

「きゃー♡」「かっこいい~♡」「げんちゃ~ん♡」


葵「なんだ!なんだぁ?俺でもないのに、

  なんだよ!あの10番背番号。ムカつく!!!

  確かにイケメンっぽいけど」

涼音「ごらぁ」

葵「はい(しょぼんちゅ)」


葵「でも、鈴丘東は18番の先発で大丈夫か?相手は広松西だぞ

  それに二人とも知らないヤツだ

  鬼厳はベンチか」

涼音「前に鬼北さんが言ってた、秘密兵器だったりして」

飛鳥「あれ?東の18番って、うち鈴丘一中の井田 浩平だよ」

葵「え?一中にそんなやついたっけ?」

飛鳥「クラスが違ったから、よくは知らないけど

   今年の1月にアメリカから帰って来たんだよね

   アメリカで相当有名なピッチャーだったらしいよ」

美玖「知らない訳だ」

結衣「広松西の10番もイケメンだけど、こっちもイケメンだね」

涼音・美玖・飛鳥「だね♡」

葵「おいおいおいおい、スズちゃんまで。。。」

涼音「葵のいつもの行動じゃねーか、私の気持ちが分かったか」

葵「はい(しょぼんちゅ)」


美玖「あれ?あそこにいる補欠、樹じゃない?」

結衣「ほんとだ!声掛ける?」

葵「武士の情けだ、やめておこう」

涼音「紡美ちゃんも来てるのかな?」

美玖「別れたらしいよ。樹の実家の唐揚げ屋さんが

   改装で休業したら、

   唐揚げの切れ目が縁の切れ目って

   言われたらしいよ。晴輝が言ってた」

【・・・】


涼音「あ!選手が発表されるよ」


先攻 鈴丘東

1番ピッチャー 井田 浩平くん 3番ファースト 松柳 晴輝くん

8番キャッチャー 下谷 海くん


後攻 広松西

9番ピッチャー 鬼北 厳太くん

3塁側では大歓声があがり、

を持った女の子が悲鳴をあげるで~

「鬼厳さま~♡」


一同「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!鬼厳!

   あの超イケメンが鬼厳!?」

葵「いやいや、鬼厳と言えば

  一本眉毛でメガネ坊主のダサ男だぞ!」


はい解説しよう♪

涼音ちゃんが奈緒ちゃんに変身したように


鬼厳も眉毛を整え、メガネをコンタクトに変え

髪を伸ばした結果

絞り切った細マッチョのボディとベストマッチで

超イケメンに変身したのだ!

鈴丘駅で噂になっていたイケメン男子は

電車で広松西に通う鬼厳だったのだ!


うんで、プレイボール!

広松西 坂東監督

「おい!長田エース、今日は出番は無いから休んでおけ

 鬼北一人で十分だろ」


鬼厳「ピッチャーが1番かよ!

   井田君!楽しみにしていたぞ、勝負!」


~久々の回想だよ~

広松西に進学が決まった鬼厳は

エースを目指し弟相手に空き地で投球練習をしていたところ

井田君が話し掛けてきたのだ

「体の開きをもう少し我慢した方がいいですよ」

「君、誰?」

「井田と言います。すみません、つい」


井田君の誠実な話し方に鬼厳は耳を傾け、

アドバイスを受け入れたのだ

そして、仲良くなった井田君が鈴丘東に

入学することを知ったのだ


鬼厳はキャッチャーサインに首を振り、

初球から渾身のストレートを胸元に投げ込んだ


井田君は器用に腕を折りたたみ

先頭打者初球ホームラン!鈴丘東が1点先制!


しかし、鬼厳は後続を難なく打ち取るのだ


葵「鬼厳の球速、この前よりもあがったな

  そのストレートを簡単にフェンス越えとはな

  あいつ何者だよ」


さて、次は井田君の投球が全国レベルの広松西に通じるか!?

井田君がいきなりど真ん中のストレートを投げ込むで~

球速が表示され【147km】


葵「一年で147・・・」

広松西は三者三振なのだ!


広松西 坂東監督

「この前の練習試合は温存してたってことかよ

 長田!悪いが行くぞ」


涼音・美玖・結衣

「井田君、鬼北君二人とも凄いね~♡

 相手を間違えたかな~♡」


葵【・・・】

飛鳥「頑張りなよ、あ・お・い・ちゃん♪」


涼音「あれ?あれツムじゃない?」


~つづく~

大波乱

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