【平成三年】校章にマルゲリータの咲く園の蕾こぞりて『SantaFe』を向く

 ヘアヌードという言葉を生み出す平成三年。

 昔は清純を売りにしているに等しかったカトリックの女子校も、構成員はその時代の女の子。興味津々な方々がいました。クラスの中心メンバーは大騒ぎでした。

 女性の先生はそれに厳しかったです。

 ですが、ある時、私のクラスにも勇者が現れました。『SantaFe』を鞄に忍ばせ、ご登校遊ばされる勇者です。それを見に行けるのは限られた人達で、学年の三分の一くらいでしたでしょう。

「見る?」

 と言われても恥ずかしがる、もしくは、恥ずかしがるフリをする人の方が多く感じました。


 かなり私達は緊張し、彼女達を心配もしたものです。先生にバレたら大変なことになるのではないか、持って来た本人は無事では済むまい、と。

 大袈裟と思われるかもしれませんが、本当です。

 普段の学校の対応あれこれから、写真集が見付かったら、それを読んでいる現場を押さえられたら、どうなってしまうの? となかなかにスリリングな日々でした。


 私が見たかですか? 

 いいえ。そもそも声をかけられるポジションにおりません。

 でも、強がりではなく興味もなかったです。だって、女子のヌードは見放題の立場ですから。芸能人に疎い私は被写体によって関心を抱くことにもなりませんでした。

 その後、大学生になって部室で見たその写真を私は綺麗だと思いました。

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