第3話 結愛が小学三年生の頃 ③

結愛「ダーーーーだよ?」

祐介「それだけで何かの理解を求められるのは、ちょっと厳しいかな」

結愛「そこは結愛のマイブームを、しっかり覚えている筈のプチっとストカーに必要なスキルだよ」

祐介「そんなマイブームを、日々に誕生させている結愛のストカーに成るのはかなり敷居が高いけど、これからも精進する事にしよう」


結愛「頑張ってねお兄ちゃん。それでさっきのダーは、幼い頃の甘えた結愛を想っていたの。あの頃は全てを受け止めてくれてたなーって」

祐介「その全てにこれを数えるのは無理がありそうだ。あの頃は刺激の強い物は食べさせていない筈だから」

結愛「その日々の成長の中には、知らなくて困る事も沢山あるからね。受け入れの理解から学んでいるんだよ」

祐介「興味本位でなくて?」


結愛「興味にひかれるのは間違いなの?」

祐介「味見とは言うけど、予想の範疇に収まらないのは冒険のし過ぎだと思うな。この激辛の文字も真っ赤で凄く辛そうだもの」

結愛「それは学校のお友達が大人の味だって」

祐介「そうか。お兄ちゃんも大人じゃないから、これはお父さんにお願いする事にしようか」


結愛「それでいいよ。それをこのままお兄ちゃんが食べて、お腹でも壊したらお母さんが本気で怒るもの。あの人お兄ちゃんが大好き過ぎ」

祐介「お腹を壊すには十分な辛さだろうな。ちょっと食べただけなのに口の回りのヒリヒリが止まらないから」

結愛「そのヒリヒリと辛いのを取るのに、口の回りにチョコアイスを塗ってあげるよ。それで一緒にデザートにすればいいわけでしょ」


祐介「お兄ちゃんにも、食べる権利がそこには有るんだよね?」

結愛「お家の冷凍庫に入ってる食べ物だから、家族には所有権が有ると思うけど個々の権利が及んでいるのでしょうか?」

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