第21話
「―――んで、お前はその怪異に気に入られて魂を喰われちまった訳だ」
静かに語る二人の表情に嘘の色は一つも見えない。冗談なんかないと分かっていても、非現実的な出来事にすぐに理解が出来るかと言われると難しい。
「で、でも、悠くんのお守りも蓮くんのブレスレットも肌身離さず持ってたよ」
「ある程度の侵食は遅れさせることが出来るんだけど、、、今回はかなり強いみたいで、お守りの力もいつまでもつかどうか、、、」
「だから、今のお前の魂はかなり不安定な状態なんだ。そのまま放置していたら
「し、死ぬ、、、」
突き付けられた言葉に私は
「、、、、、、助かる方法がないわけじゃない、が」
「悠くん、、、?」
眉間にシワを寄せ、言いにくそうに悠くんは言葉を詰まらす。続かなくなった言葉に不安になって蓮くん見ると、彼もどこか悩んでいるような表情をさせていた。
しかしすぐにその表情を消し去り、猫のような瞳を少しつり上げながら、蜂蜜色は私を見つめ直す。さっきから握られている手にギュッと力が込められた。
「未来ちゃんも、、、協力してほしいんだ」
「協力、、、」
私だってこんなところで死にたくない。どうすれば良いのか分からないけど、この二人のお陰で今まで無事でいられたというのは嫌な程、私がよく知っているから。
私は恐る恐る頷く。生きのびる道が差し出された彼らの手を掴むしかないのなら、その手を掴むしかない。そんな私に蓮くんは安堵したように息をついた。
「良かったぁ。大丈夫!何も怖いことはしないよ。ただ―――今日、一日中部屋から出なければ良いだけだから」
畳が敷き詰められた六畳一間の部屋。中は
この部屋は二人の実家にある地下室で、月明かりが差し込む二メートル程の高さに付いている窓には十字の鉄格子が嵌められている。
最近はここに来ていなかったので、足を運ぶのはとても久しぶり。
それこそ、小学生になる前までは秘密基地と称してお泊まり会などで遊んでいた。
先に通された地下室でしばらく待っていると、二人が正装に着替えて部屋に入ってきた。
「悪い、遅くなった」
黒いローブを
「見てみて、未来ちゃん。トランプと毛布を持ってきたんだ」
蓮くんが着ている白くてふんわりとした衣装はまるで、天使のようだった。
占いの時に二人が着るやつだ。
二人は壁に大量のお札を貼り終えると、その場に座った。
「さて、さっきも言った通り、何があっても日が昇るまではこの部屋から出るな。分かったな」
悠くんの言葉に小さく頷く。
「あと、スマホの電源は切っとけ。
「はーい」
それから、トランプでババ抜きや七並べなどをしたり思い出話に花を咲かちゃったりして、私もかなり楽しめた。
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