第96話
恋愛なんて私には遠いイベントに思えて仕方がなかったのに。
この人の放つ言葉の一つ一つにこうも揺らいでしまうのは、きっと──
「私も、貴方のことが大好きです」
初めて会ったあの時から、ずっと貴方に惹かれて生きてきたから。
──どれほど年齢の離れた男性を、異性として見ることができますか?
──一概には答えられないと思います。相手の男性を強く意識したその瞬間、彼は貴女にとって『男の人』となるのでしょう
―END―
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