第7話
何度も四肢を絡めて、深い夜の闇に飲まれるように…お互いの身体を求めた結果─…
先に眠りについたのは宗悟くんの方だった。
それでも気をつけないと、彼の睡眠は驚くほど浅い。少し動いただけでもその振動が伝わるのか、パチッと目を開いて目の前にいるのが私だと分かった瞬間に…不機嫌そうな顔をして睨まれる。
だから……
こんなふうに彼の寝顔を眺めていられる時間はとても貴重で…ほんの少しの優越感に浸ることが出来る。
──…私は、悪い子だから。
帰る場所がある彼のことを帰したくなくて…こうやって息を殺してこの愛おしい寝顔をずっと眺めていたくなる。
どんなに遠い存在になってしまっても、このあどけない無防備な寝顔は子どもの頃と変わらない。
私と宗悟くんは実家が近い距離にあり、物心ついた頃からそばにはいつも宗悟くんがいた。幼稚園から高校まで同じ学校へ通い、、
その後すぐに彼はご実家の家業を継ぐことになったものの…専門学校へと通う私の送り迎えを毎日欠かすことは無かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます