第35話

―――だめぇ!ヒロいじめちゃだめー!


「えっ?」

『か、カナ?どうしたんだよ』


―――およめさん


『あ゛っ!?』


―――ひろ、およめさんしてくれるって



「『 な ん だ と … 』」



あぁ。そうだ、そういえばそんな約束もしたね。

可愛い口約束ぐらいのつもりだったんだけどね…



「うちの娘をたぶらかすとはいい度胸だ!!」

『ヒロてめぇそこに座れ!正座!』



うわーパパ、目の色が変わっちゃってるよ。ママの口調も最恐に荒いよー。

ていうかこの家の婿になるってすごい大変なことなんじゃ…


青ざめながら秀ちゃんの方を見たら、彼は顔を引きつらせて奏子ちゃんの機嫌をとっていました。

…頼りにならない。

とりあえず病院で騒ぐのは程々にした方がいいと思うんだけどな。



―――ひろ、ひろ


「はい?」

(話がややこしくなるから今はあんまり呼ばないで…)


―――ひりょー


「……」

(え、もしかして呼んでみただけ?)


『奏子。おまえもよその男にあんまり懐くな…』



将来、奏子ちゃんと付き合う男性は、相当に大変でしょう。

いっそ俺や秀ちゃんで収めておいた方が、被害が最小限に食い止められていいのでは?とも思いますが。



―――ひでちゃー


「はいはい」


―――およめしゃん


「え?奏ちゃんはヒロと結婚するんじゃないの?」

『か…奏子おまえ、誰でもいいのか…?』



…いや、やっぱりやめておきましょう。

だってあいつらが義理の両親になるとかシャレにならないし。


それに、俺には秀ちゃんがいるし、秀ちゃんは俺のだからね!









【完】



藤原さんの感性+チャマさんの微笑み=小悪魔っ娘の完成、といったところでしょうか。

遺伝子とは恐ろしいものです(笑)

注射が苦手なのはパパンの影響かなー(´▽`*)

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◆Forever mine【完結】 雪恵 @yukie01

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