第9話
”俺が嫌いか?”という問いに対して私は答えに困ってしまった。
初めて会う人なのだから好きか嫌いかはまだ分からない。
「筆談ならいいか?」
書くなら…。そう思い首を縦に振った。
「じゃあ、この紙に言いたいことを書けばいい。」
そう言って渡された紙に私は質問を書いた。
「あなたは誰?」
その問いを見て彼は優しい声で答えた。
「俺は御堂 奏。劉神会 御堂組の若頭をしている。」
私はその答えにおもわず驚いてしまった。
(極道の人なのか…。)
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