出会い

雪の日

第1話

side奏



「向こうだ!回り込め!」



「くそっ。」



俺は追われていた。



今日は関西との境界線近くでの会合に参加していた。その帰り、紋からして関西に属する組の一つがいきなり奇襲をかけてきた。



慣れない土地に、部下も手間取り、なかなか仕留められず、俺は路地裏へと入ったが、案の定、追手がやってきた。



「奏様!」



「ここだ!」



俺の部下の一人、遥人の声が聞こえる。



「もうすぐそちらへ着きます!」



遥人の声と追手の怒号が普段は静かであろう路地裏に響く。

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