「痛み」

ありがとうさよならきっともう会わない君へと贈る痛みの花束

「UFO、未確認」

存在を未確認でいたならばきっと僕らは虚無へと還る

「勝手」

もう勝手に生きて死んで花添えて後からきっと私も逝くから

「解」

解（ほど）けない君との縁はこの先も絡み縺れて一蓮托生

「骨」

骨ならば私が拾ってあげるから奈落の底に落ちるまでに

「弱」

汚れ切る僕に優しい弱酸性荒れる心も正しく清めて

「夏という言葉を使わずに夏を表現して」

風鈴が音を奏でて蟬が鳴き蒼穹の彼方白き雲

＊　＊　＊

今週の短歌。個人的にはしっくりくるものが多かった週です。

好きなのは「痛み」と「弱」。

なんとなくフッと思い浮かんだ弱酸性。ストレートすぎるいつもの短歌よりは捻りがあるように感じます。

え、気のせい……？

はい、気のせいです……。

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