第79話
一番端の窓に元通りにそれを掛け直して、黒い布に散らされたスパンコールが蛍光灯の光を反射してキラキラと輝くのを見たら、ふうっと一安心できた。
これで、明日もみんなの笑顔から始められる。
「本当に、ありがとうございました。」
幸坂先生と二人で教室を出て、鍵を閉めた彼にペコリと頭を下げる。
先生にも残業をさせてしまって申し訳ない、とそんなことを考えていたけれど、こちらを振り返った先生は親指で階段の方を指し示した。
「どうせもう遅いし、ちょっと上、寄ってく?」
「上?」
思わず首を傾げた私に、そ、と頷いた先生はもう歩き出していた。
私たちの校舎は4階建てで、3年生の教室はその4階にあるので、もう上には何の教室もないはずだ。
そう不思議に思ったけれど、たしかに中央階段にはさらに上へ上がるための道があって、恐る恐るその階段を幸坂先生に続いて上った。
階段の終点、小さな踊り場のようなスペースの先にはくすんだ白色の大きな扉がひっそりと私たちを迎えてくれた。
「ああ、屋上ですか!」
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