7.屋上にはスーパームーン

第69話

いつまでも落ち込んではいられないと思いながらも、気分を上げることが出来ないまま文化祭の一日目は終了を迎えた。


午後5時半になって、来場者に終了を知らせる放送が流れる。


結局、あれから幸坂先生の姿を見かけることはなかった。



「お疲れさま―」と少しの疲労と充実感に満たされた声が、クラスメイトだけになった教室内を飛び交う。


私たちのクラスは映画の上映だけなので、片付けや明日の準備と言ってもやることは多くなくて、軽くミーティングをしたらすぐに解散となった。


1日目は予想以上に多くに人に足を運んでもらえたようで、嬉しそうに「なかなか忙しかったね」と言っていた奈々ちゃんを見て、私も一緒に嬉しくなった。

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