第22話
「すみれ、次体育だから着替えに行こう?」
そう声を掛けてきた奈々ちゃんはもうすでにジャージと体育館履きを手に持っていて、移動する準備万端だった。
さすが、仕事が早い。
「うん、今行くね。」
私はかっきーに「それ本当に美味しいの?」と言われながらも残りのイチゴオレを慌てて飲んで、その間に潤君は自分の席へと戻っていった。
かっきーには甘すぎると言われるイチゴオレだけど、今日も一日頑張るためにこのくらいのカロリー摂取は見逃してほしい。
幸坂先生も甘いものは苦手かな、それとも意外と好きだったりするのかな、と飲み終わったイチゴオレの紙パックをたたみながら考えて、今度聞いてみようと思った。
私は貴重な青春をぼんやりと消費していると思っていたけれど、それと同時に煌めく青春を懸命に謳歌しているとも思う。
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