第4話

りん、おはよう」



「おはよう」





夏休み明け初日の今日、電車を降りて学校の最寄り駅に着くと改札で反対側のホームから降りてきた同じクラスの葉月はづきと会った。





「夏休みなんてあっという間だった〜」



「ね、でも合宿楽しかったな」





高校に入って、私はテニス部に入部した。




「テニス部ってサッカー部と同じとこで合宿だったんだよね?」



「うん、そうだね」



「いいなぁ〜」



「何が?」



「だってぇ〜、サッカー部の顧問って高橋先生でしょ?」



「え、葉月って高橋先生推しなのっ?」



「う〜ん、推し以上だね」



「マジって事?」



「………うん」



「そうなんだ…」





高橋先生はサッカー部の顧問であり、古文の先生でもある。

女子校で男の先生がモテるという話しは聞くけど、共学で人気になるほどだけあって高橋先生は確かにカッコいい。

しかし、入学当初はそうやって騒がれたけど時が経つにつれて一年の中でもチラホラと付き合いだすカップルができあがっていき、今は先生の人気は落ち着きつつある。




そんな中、葉月は高校生には興味がなかったようで、本気度はよくわからなかったけれどずっと先生がいいと言っていた。

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