ロイパス山脈-上-

「この山岳地帯には大まかな山脈が3つある。それぞれ1つ目ロイマス山脈、2つ目ロイダー山脈、3つ目はロイパス山脈という名前だ。そして、実を言うとなこの山岳地帯を乗り越えられた人は一人もいない。理由はこの3つの山脈はそれぞれボスがおり、そいつらが相当強いんだとさ。あと、噂では幻の魔獣の超王ちゅーのがいるらしいぜ」


 そう店の店主が言っていたのを思い出して、山岳地帯に満達は入っていった。


「なぁジンクス……俺たちが最初に入る山脈はどういうやつだぁ?」


「確かロイパス山脈ですね。ロイパス山脈は他のロイマス山脈とロイダー山脈に比べて比較的温暖で、モンスターも他の2つの山脈に比べて少ない方です。」


「じゃあボスっている?」


「確か魔石の魔獣王ならいましたね」


 名前相当イカツイなと思いながら、満は山脈を登った。


◇◆◇◆◇◆◇◆


【標高200m地点】


 あの小さい町が遠くなって、全体像がパット見で把握できるようになってきた。

 ただ、まだ200m地点で安全なので登山客が沢山おり、少し狭い。


「なぁ、今登ってる山って何?ロイパス山脈にいるのはわかるんだけど……」


「今いるのはロイパス山ですね。傾斜角度20°、面積約2万7000平方キロメートルというバカでかい山ですね」


「うん…?2マン……ナナセン…?」


 満は小声で「それって日本の四国より大きいぞ…?」と呟きこの大きさを体感した。


「まぁそう驚くことも無いですよ。この世界では21番目に大きい山なんですから。」


「うん…?ちょっと待って………これで21番目…?」


「はい、知らなかったんですか?ちなみに世界樹ユグドラシルに面積も高さも負けてます」


「え…?そんなにでかいの…?」


「はい。世界で一番大きい樹である世界樹ユグドラシルは標高測定不能、面積推定5億平方キロメートルですね」


「面積って…それ地球の表面積とほぼ等しいじゃん」


「地球ってなんですか?」


 うっかり満が元々いた世界の惑星名を出したらリュファスがその言葉を聞いた瞬間「やはり、ご主人は異世界人だったか。どうりでミツルなどという変な名前だったのか……」とつぶやいた。


「リュファス…お前異世界人って…なんか知ってるのか?」


「はい、たまに座標が崩れて異世界人が来ますからね。でもここまで強い異世界人は初めてです」


「イセカイジン…?」


 ジンクスが不思議そうに異世界人と言い説明したかったが、説明するのがめんどくさいのでそれを無視して話を切り替えた。


「それで、ジンクス…!世界一デカい山はどんな大きさなんだい!?」


「世界で一番大きい山は標高135億kmのバカでかい山ですね。標高という点ではユグドラシルという測定不能の例外を除きトップです」


「なんだよ…標高135億kmって…」


「あのエルフの王が言ってた魔皇という存在が軽くジャンプした時に初めて判明した高さです」


「なるほど。魔皇っていう奴結構強いな」


 そんな会話をしていると、1つ目の休憩ポイントに付いたが、満達は疲れてないのでガンガンと進んでいった。


「これ、相当なスピードで進まないと頂上行けなくね?」


「そうですね…走りますか」


 傾斜角度が低いのもあって楽々走って進むことができた満達は、1時間ほどで5番目の休憩ポイントにつくことができた。

 その5番目の休憩ポイントには「登山お疲れ様でした。ここから先は魔物や魔獣などが出現するため自己責任です。」という注意喚起の看板がでかでかと置いてあった。


「ここから、本番ってことか」


 満がそう言い看板の外へ足を踏み入れた瞬間、ニュポンという音が満を包んだ。


「うおっなんだこれ!?」


「満さん!これは登山コースを包んでいた超巨大結界を内側から出たときになる音だと思います」


 そうジンクスが言ったので安心し、山を100mほど進むと急に体長10mはあるワニ?のような魔獣が現れた


「もうこんなやつが出るんだな!そりゃあ山を越えられるやつがいないわけだ!」


 そう言うとジンクスが自主的に周囲のモンスターを一斉に狩り始めた。

 その際に巨大なワニも木っ端微塵にされた。


 そう安全に歩いていると、標高19km付近で急に雰囲気が変わりモンスターの危険度も飛躍的に上昇した。

 ジンクスに聞いたところS級冒険者チームではここの付近には近寄らないらしくZ級冒険者がチームを組まないといけないレベルだそうだ。


「まぁ…そうだろうな。俺の周囲にクエスト難易度SSS+はありそうな神秘的で神話的な伝説級の鹿がいるもんな。」


 そう思ってる最中も一瞬でその鹿は、ジンクスによって木っ端微塵にされた。

 そして、更に登って行くと巨大な岩で構成された巨人(体高300m級)が門番のように立っていた。

 その巨人はジンクスによって一瞬で切り刻まれるのかな?と思っていた満の期待を裏切るようにジンクスと互角レベルの戦闘を繰り広げていた。


「おいおい!こいつら魔王のレベル超えてんのかい!」


「ご主人、彼らは大地の守護者と呼ばれ天上五王より下の天下五王と呼ばれるの1体です。思ったよりこの山はレベルが高そうじゃな」


「うん…?天上五王は個体を指し示していて、天下五王は種族を指し示しているのか?」


「ご主人、そうです」


「不思議なもんだなぁ」


 そう思っていた満の目の前にジンクスが吹き飛んできた。

 そして、ジンクスは悔しそうに「クッ私にはまだレベルが高かったみたいだ……!!!」と言った。


「仕方ないなぁ。よし!リュファスいけ!」


「ご主人、分かったのじゃ」


 そうリュファスが言った瞬間に巨人は顔のみになり、あっけなく死んだ


「私は無敵だと思っていたが、やはりまだ負けるようだ……」


 そう言うジンクスに満は「今お前何レベル?」と問いかけた。


「今の私のレベルは……ざっと6800レベルですかね」


「やっぱり、俺の成長能力が強すぎるのかぁ〜」


 そう思った満はずっと放置していた自動レベリング機能の結果を確認した。


《自動レベリング機能の結果を表示します。結果としては8.62E+296のレベルアップをしました。

 それに付随して自動スキル収集の結果も表示します。結果としては8.11E+287個のスキルを回収しました。》


《自動スキル進化又は融合の効果により全スキルが融合し、3.56E+196個のスキルになりました。》


 今日はスキルの進化が無いなと思いステータスを開くとSPが少なくなっていたので、ステータス全てをSPに変換した。


《3.56E+196個のスキルを全てのSPを使用して進化させます。・・・進化完了、そして自動的にスキルを売却し3.42E+301SPを獲得しました。》


 そう聞いた後に「ステータスオープン」とまた呟き現在の自身のステータスを確認した。


```

名前:清水

出身地:日本

種族:異界人エイリアン


レベル:8.62E+296(*100M)

攻撃力:3.12E+312(*100M)

防御力:7.82E+311(*100M)

素早さ:4.55E+312(*100M)

魔力:5.53E+311(*100M)


【スキル】

SP:3.42E+301SP

・■■■■:Fランク

・アクセス(超):Bランク

・超次元成長加速(超):Cランク

・超次元成長倍速(超):Bランク


【称号】

・ラビットスレイヤー

・究極超越的難易度の覇者

・ドラゴンスレイヤー

・キングスレイヤー

・天上五王

```


 そして、満はSPが余っていたのでスキル[■■■■]をCランクにレベルアップさせ、それ以外のスキルをまた1段階進化させた。

 その後、また満は「ステータスオープン」とつぶやいた


```

名前:清水

出身地:日本

種族:異界人エイリアン


レベル:8.62E+329(*100Dc)

攻撃力:3.12E+345(*100Dc)

防御力:7.82E+344(*100Dc)

素早さ:4.55E+345(*100Dc)

魔力:5.53E+344(*100Dc)


【スキル】

SP:3.62E+299SP

・■■■■:Cランク

・アクセス(極):Bランク

・超次元成長加速(極):Cランク

・超次元成長倍速(極):Bランク


【称号】

・ラビットスレイヤー

・究極超越的難易度の覇者

・ドラゴンスレイヤー

・キングスレイヤー

・天上五王

```


 そうステータスを見ている満の脳内に《異界人エイリアンではこのステータスに耐えることが出来ません。種族を種族[異界的王エイリアン・キング]に変更してください》と流れてきたため、イエスと言った。


 そんなこんなしてるうちにロイパス山脈の頂上付近に辿り着いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る