第16話

「キラーズライフ」16


ー外ー


刃月「・・・」


俺は…何も守れなかった…


ただ…それだけのことだ…


刃月「ニーナ…」


〜20年前〜


ー裏路地ー


俺は…いわゆる捨て子というやつだった…


親の顔も名前も覚えていない…


裏路地に座り込み…帰ってくるはずのない両親をただひたすらに1人で待ち続けていた…


そんなときだった…


???「ふむ…こんなところに子供がいるとは…この世も末だな…」


刃月「誰だ…あんたは…」


???「俺のことはどうでもいいだろう?そんなことより君だ」


???「君はどうしてこんなところにいるんだ?」


刃月「見てわかるだろ…ッ!俺は…ッ!捨てられたんだよ…ッ!」


???「・・・」


刃月「理由なんて…俺にもわからねぇよ…ただ迎えに来ることもないってわかってても…ここで待ってるんだよ…」


???「ふむ…要はあれか、ここで野垂れ死のうというわけか」


刃月「もう…いいだろ…あんたには関係ない…早くどっかに行ってくれ…」


???「すまないが、そういうわけにもいかないな」


刃月「なぜだ…」


???「お前に興味が湧いたからだ」


刃月「ふっ…完全にそっちの私情じゃねぇか…」


???「私情以外に理由などないだろう?笑」


???「わかったら俺に着いてこい」


刃月「はぁ…面倒なことになったもんだ…」


それから俺は所長の世話になるようになった…


つづく…

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