『エレナの酒屋』の働き人

Taku

第1話

私は、大学生である。

ある日、道を歩いていたら、猫が道を横切っていて、

車にひかれそうだったので、とっさに猫をかばった。

トラックと衝突して僕は意識を失った。


次に目を覚ましたとき、

白髭のおじいさんがいた。


「ここはどこですか」

「ああ、ここはじゃの、神様の世界じゃ。天界というのかな」白髭のおじいさんが

言った。

「へぇ、天界ですか。真っ白い部屋ですね」

「まあ、そういうもんじゃ」


僕は周りを見た後、白髭のおじいさんに質問した。

「僕が助けた猫って生きてますか。」

「もちろん、生きているぞ。お主が猫を助けたことでお主は天界にきているのじゃ、善をしたものは報われるということじゃ」

「なるほどです。僕って死んじゃったんですかね」

「まあ、あっちの世界じゃ、死んだことになる」

「なるほど、僕はどうなるんですか」

「そうじゃな。違う世界に行ってもらおうと思っている」

「違う世界にですか」

「そうじゃ、剣と魔法がある世界に行ってもらう。

そこで自由に生きるがいい」

「それって、あの異世界にですか。

僕、めちゃくちゃ剣士になりたくて」

「剣士かそれはいいな。がんばるのじゃ」

「なんか、特典とかもらえないですか」

「そうじゃな。異世界言語スキルというものをあげよう」

「これって、異世界の人と話すことができるとかそういうやつですか」

「そういうことじゃ、今から転移してもらってそこで生きてもらう。」

「まじですか。ちょっと楽しみになってきました。」

僕はうれしさがこみあげてきた。

「では、転移をする。」白髭のおじいさんが言って

僕の足元に魔法陣を描いた。

すると、魔法陣が光って、視界が明るくなる。

つぎに、目をあけたときには、町の中であった。


どうやら、町の中に転移していたらしく

街中は、中世ヨーロッパ風の街並みであった。

僕は転移した場所は噴水の近くで

広場みたいになっていた。

地面はしっかりと塗装されている。


僕は、これからどうしようかと思った。

とりあえず、お金を稼ぐためにどこかに雇ってもらわないといけない。

近くにいた。金髪のお姉さんに話しかけることにした。


「すいません、あの仕事ってどこにいけば、見つかりますか」

僕はお姉さんに聞いた。

異世界言語スキルが発動しているのか、お姉さんは言葉を理解したようで

「仕事だったら、お店に自分を売り込めば雇ってくれるところはあるわよ

ちなみに、私の店は、飲み屋なんだけど、仕事する?」お姉さんが言った。

「本当ですか。よろしくお願いします。」僕は言った。

僕は、仕事探しに成功したようだった。

お姉さんの名前は、エレナというらしかった。

どうやら、この町にも冒険者というものはいるらしくて、

僕は、異世界といえば、やっぱり魔物だよなと思った。


エレナについて行くと、

お店の看板が目に入った。


「エレナの酒屋」という看板があった。

僕たちは店の中に入ると、

従業員がいて、僕はみんなに挨拶をした。

「ここで、働くことになりました。ベリックといいます。

よろしくお願いします。」僕は言った。


「お前は、気が強い方か、ちなみに俺はそこまででもない」ここの、従業員のリーダーらしき青い髪の男が言った。


「いや、僕はそこまで気は強くないですけど」僕は言った。

「そうか。僕はロイドというよろしく」ロイドが言った。

「よろしくお願いします」僕はロイドと握手をした。


「じゃあ、明日からベリックは従業員として働いてもらうからよろしく

明日、朝9時集合で」エレナさんが言った。


僕はエレナさんと別れてとぼとぼ町を歩いていた。

何もすることがないので、珍しい建物だったり、装備品を見ていた。

この世界でやっていけるか不安に感じながらも

冒険者が、大型の魔物を荷車に乗せて歩いているところを見ると

面白い世界にやってきたなと思った。


「この魔物、どこの森でとってきたんだい」何やら解体職人の

人が冒険者に聞いているらしかった。

「いや、あのスタンブルの森で取ってきたんだよ。」

赤い装備をまとっている男の人が答えた。

「これは、すごいぞ。人気の魔物だからな。かなり高くつくぞ」

「おう、だから冒険者ギルドに行って報酬もらってくるわ」

「俺たちは解体しておくから、またいい魔物みつけたら

来るんだぞ」解体職人の人が言った。


あんなでかい魔物を倒せるなんてすごいと思った。

しかも、その肉は美味いらしい。

おなかも空いてきたし、何か食べたいけど、

お金がないと食べれない。

町で実っている果実を食べようと

僕は果実に手を伸ばすと


「こらこら、その木はお隣さんの所有のものだよ。

勝手に取るんじゃない」おばあちゃんがやってきた。


「あの、食べ物がなくてどうすればいいのかわからなくてすいません」

僕が言った。

「そうか、しょうがないね。ちょうど、食べ物が余っていて

お隣さんにあげようと思ってたものがあるから上げよう」

おばあちゃんが言った。

「本当ですかありがとうございます」

僕は、青いりんごみたいな果実をもらって食べた。

ほんのり甘い匂いで、食べると甘味が強くて

くせになりそうだった。


おばあちゃんとわかれると

僕は、夕日が落ちてきて、暗くなってきたので

広場で寝ることにした。



次の日、

僕は朝起きた。

何も下に引かずに寝たので、体中が痛かった。

今が何時かわからないので、

すぐに「エレナの酒屋」に行った。

ちなみに、神様からは24時間365日

地球の世界と同じだよと言われた。


エレナの酒屋につくと

エレナさんが店の中で座っていた。


「おはようございます。エレナさん」僕は言った。

「おはよう、ベリック早かったね。今、8時だよ」

「時間が分からなかったのでとりあえず朝起きて、ここに来ました。」

「うちの店はね、朝はいちおう朝食メニューもあるんだけど

夜がメインだからね。あんまりお客さんは入らないけど、接客頼んだよ」

「まかしてください」僕は言った。


開店するのは、9時らしいので、それまで僕はエレナさんの

話相手になった。


「最近、本当に繁盛しててさ。少しお店を閉めようかと思ったの」エレナさんがいう。

「そんなに繁盛してるんですか」

「料理がおいしいのと、酒があるからじゃないかしら」エレナさんが言った。

「そういえば、冒険者の解体場に、魔物解体職人みたいな人がいたんですけど

あれって、冒険者ギルドから雇われてるんですか」

「そうだよ、冒険者ギルドに雇われてるの」

「最近、この町に入ってきたのでよく知らなくて」僕は言った。

「そうなの、別に田舎者でもなさそうだけどね」エレナが言った。

僕が着ている服は、白髭の神様がこっちの世界の人に違和感がないような

服を用意して僕はそれを着ている。


「もうすぐ、9時になるから、接客の準備して頂戴」

エレナが言ったので

床に落ちているゴミだったりを拾ったりして準備をした。


9時にお店が開いて15分ほどはだれもこなかったけど

それからしばらくして、

どこかで雇われてる風の執事みたいな恰好の男の人が来た。

「いらっしゃいませ」僕が言った。

執事の男は、奥の席に座った。


僕は注文を聞く。

いちおう注文メニューは覚えてきたので

対応することができた。


僕は注文を聞いた後、店裏に行き、注文を料理人の人に伝える

その料理人の人が料理を作ってくれる。


10分ほどすると料理人が作った料理を

僕は執事のところに運ぶ。


その後、お客さんが何組か入ってきて

すべて僕が接客をした。

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