第23話

ゆっくりと、雅弘の唇が離れたと同時に、



ぎゅっと抱きしめられた。





「うわ…マジ恥ずかしい…。


たのむから、顔あげんなよ?」





頭の上から、雅弘の穏やかな声がふってくる。






「伊織……



不安にさせないように努力する。



だから、ずっと、



俺のそばに、いて?」






あたしはただうれしくて、



雅弘の背中に腕をまわして、コクンと頷いた。

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