空想論
4LCHEMI5T
I.乖離型人類史継続装置-WORLD CLOCK-
-契約-
以下の文書における内容、及び知り得た情報は、特1級の機密保護によって開示、共有、他者への共有等を禁ずる。また、この件は国際保護機関Eos(Eclipse of stargazer 天文学者の日蝕)によって厳重に管理される。
これより下記の本文はこの『異端機[乖離型人類史継続装置-WORLDCLOCK]』の最後の使用者が残した手記である。
本文
人類史における過去、現在、未来、ありとあらゆる可能性。
その全てを継続させるための装置。
この装置は人類史を継続させるために研究開発されたもの。だが、致命的なバグがあった。開発者はこの装置を作る上で、3つの命令を与えた。
1つ、どんな状態、条件下でも人類史を継続させること。
2つ、どんな妨害、障害があったとしても1つめの命令を遂行すること。
3つ、人類史を継続する上で、必要な生物、植物、無機物など、ありとあらゆる対象への強制介入を認める。
以上3点を絶対遵守の命令とする。
この命令をした開発者は後の歴史から姿を消すことになった。それどころかこれを開発した国、惑星、銀河、世界。その全てが歴史から消えた。その理由は3つの命令の効力だったと言われている。それも今では確かめようもない。なぜなら人類史は一部を除いて途絶えたのだ。過去にも、現在にも、未来にも。ありとあらゆる時間軸と世界線。その全てから。人類史は消え去ってしまった。ある一ヶ所を除いて。
最後の楽園。時空乖離世界-No.9『albatross』
ボクはこの機械を最後の楽園と言われる場所に向けた。どうなるかは自分でもわかっている。そう。ボクも人間だから。
手記はここで途絶えている。
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