第13話

「北海道へ戻る事になったの」


「えっ?どうして?」


「お父さんとお母さん、あれだけ離婚するって騒いでいたくせに、また元に戻るんだって。

 また4人で一緒に暮らすんだって」


「そうなんだ・・・

 良かったね、いつから?」


「1週間後」


「え~っ、そんなに急に?」


「うん」


そこまで話すと、紫織はポロポロと涙を零し始めた。


「まったく勝手だよね。

 行きたくないって言うのに無理やり岐阜に連れて来られてさ。

 やっと覚悟決めて、こっちになじめるよう努力して、園生と同じ高校目指してたのに・・・」


「泣かないでよ~」


そう言う私も、どうしても涙を止める事が出来なかった。


仕方がない事だと、分かってはいたのだけど。

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