第9話
しばらくして、一度浜辺へ戻ろうと向きを変えてみると、近くにメグ・ライアン似の美女と四、五歳くらいの坊やがいた。
坊やは小さな浮輪にしがみついて泣き叫んでいたけれど、お母さんは笑顔で、
「ファイブ・ミニッツ。ルイ、ファイブ・ミニッツ」
と励ましていた。
本当にその子は五分後には泣きやんで、はしゃぎながらお母さんに水しぶきを掛けていた。
なんか、いいなぁ。
私も今は不幸のどん底にいるけれど、少し我慢してどん底で泳いでいれば、そのうち笑顔になれるかな。
二十八歳で人生に疲れるなんてふざけてる。
また頑張ってみるよ。
最後に良い教訓をありがとう、ルイ君とお母さん。
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