ブランコ
朧
第1話
*夜のブランコ
夜のブランコはサビシイ
街灯に照らされ在っても
セツナイ
ひもじい野良犬が寄って来ても
公園には誰ひとり居やしない
昼の喧騒を懐かしむのか
それとも孤独に在りたいのか
ブランコよ
眠れぬヒトが不意に訪れたなら
そして、ブランコに腰降ろしたなら
一緒に揺れて泣いてしまうのか
シーソーもジャングルジムも明朗だ
ブランコだけが
ココロ細げに、風に揺れることが
いとおしい
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