第43話

「…いい子にしてるんだよ。」


優艶に口の端を持ち上げた理人さんはそのまま繊細な指であたしの顔の輪郭を撫で上げる。

やけにゆっくりと肌を滑る指はあたしのお子様脳を沸騰させるには十分だった。


「なっ、」


「じゃあね。」


真っ赤になるあたしとは対象的に涼し気な理人さんはヒラヒラと手を振りながら事務所を後にした。



………やっぱりこの人ちょっと頭おかしいと思う。





◇◇◇




「ねー、お腹空いた。」


奇妙な共同生活が始まって3日。

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