第6話

なぜ


そうなってしまったのか


なんとなく心当たりがあった


11年くらい前

綾香は


今とは別の場所に住んでいたが


その時よく遊んでいた場所


そこであの日


何かがあったのだ


その前後の記憶は


細部まで明らかなのに


その時間の事だけが


すっぽりと頭から抜け落ちていた


川があった


そしてそこで水に関するなにか


きっと起こったに違いない


それを知るためには


あそこに行くしかないと


信じていた



でも

潤はその考えを頭から否定した

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