第25話

「楽しい事も百人居ればみんな違う。誰かのつまらない事でも他の奴からすれば楽しくて、しかも生き甲斐だったりする。それがきっかけで俺はあんたにもフウにもシルキィ達にも逢えたと思う。誰かとその生き甲斐やら基準やらってのが一緒じゃなきゃいけなかったら俺は生きてる資格ねぇな。そんな事無いって言う奴等にはその台詞そのまま返すよ。それで良いんだってな」

ホークは明るく笑っています。

フェザードはホークにあまり似ていません。

爽やかさはフウから受け継いだ様ですね。

ハイネはクロハに似ていますがシルキィにも似ています。

フェザードとハイネの存在はウィンディーラが一番知っていました。

ウィンディーラはシーシルティとの間に産まれた愛息・セルティーニャの警護として二人を城に招いていたのです。

ウィンディーラからすれば二人は弟と妹ですがフェザードとハイネに血の繋がりは無い様なもの。

この二人が結ばれたら面白いですよね。

神様のいたずらとやらでしょうか。

フェザードとハイネも結ばれるわけです。

フィナルファと言う女の子が産まれます。

セルティーニャはセインティア十四世を継いで、ジャスティーレの王も継ぎました。

成長したフィナルファはウィンディーラに説得されてサンドライトの女王となります。

荒れた世界から平和な世界に変わったこの世界の様に我々の世界からも争いごとが無くなる事を願います。

この世界は単なる異世界なのか。

単なる夢物語なのか。

こうしてこの物語はまだまだ続く様ですが私が記すのはここまで。

「やっぱり魔女は死なないものね。私は貴方達の中でも生き続けるみたいよ」

年老いる事の無いシルキィがクスクスと微笑んでいます。

あれから何十年と駆け抜けたのですがーー。

ホークやフウ、ミルキィやクロハが最後にどうなったのか。

彼等はーー記さないでおきます。

では皆様ごきげんよう。


end

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