第24話
男の子として育ったが彼は彼の意思で女性になれたらしい。
ただの人間でないから出来た業である。
ボンはどんな縁だかは知らないがサンドライトでウィンディーラの守備隊長を任された。
最終的にこの世界はジャスティーレが統一し、幾つもの国が新たに生まれ、治安の穏やかで貧困の無い世界へと生まれ変わったと言う話である。
夢物語。
理想の世界。
しかしまた争いは生まれる事だろう。
その時にはまた炎の鳥が浄化しに現れるーーかもしれない。
「平和な時代に粛正は要らんしな」
ホークは分厚いベーコンとビールを手に笑った。
「ホントに私なんかで良かったんですか?」
フウがホークに聞く。
「何が?」
ホークはキョトンとした。
「シルキィさんじゃなくて私なんかと将来を共にするなんてーー」
「お前が男だったらシルキィに惚れたままだったかもな」
「え?」
フウはホークをジッと見る。
「俺とあいつは住む世界が違った。お前は俺について来た。その上で俺はお前が大事だと思った。子供には恵まれたが一緒に居るわけじゃない。何が幸せで何が正解かなんて俺にはわからん。わかるなら教えてくれ」
「私にもわかりません」
「だろ?なら、この世界での生き方をしようぜ。その方が絶対楽しいしな」
ホークは風に吹かれながら気持ち良さそうな笑顔を見せていた。
フウも時間が経つにつれ身体が女性化したと言う。
それからホークとフウの間にはフェザードと言う男子が。
シルキィとクロハの間にはハイネと言う女子がこの先産まれます。
未来は真っ白なキャンバス。
誰にもわからない。
それは視えないから?
持論でしかないが私は未来はまだ描かれていないのだと考えている。
「それぞれの絵の具は持ってんだから後は筆なり腕なり指なり使ってそれぞれの未来描いてきゃ良いんだよ。それが誰かと同じ絵でも良いけどさぁ、それって楽しいか?わざと違う事してみるのもありじゃねぇか?」
ホークもこう申しております。
明日は明日の風が吹く。
荒れ果てた世界から始まった物語。
「未来は視えたらつまらねぇよ。視えて変えれたとしたら未来であった楽しみはどっか行っちまって新しい未来の方がつまらねぇかもしれねぇじゃんか。それでも未来って知りたいか?」
ホークは皆さんに問いかけます。
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