第3話

クライシスエリアとは何年も前から廃墟となっている凍てついた地域でゴーストタウンなわけだがそこから氷の秘境とも呼ばれていたのだった。

「だからそこには白き魔女が済んでいると申したであろう。人間があんな所に住めるか」

男は言う。

だがホークには心当たりがあった。

その地域に住んでいる存在に。

「前金で幾等か寄越せ」

ホークは冷めた表情で男に言う。

その瞳に殺気を感じた男は二千万ギーニをホークに渡した。

ホークは単独でクライシスエリアへと乗り込む事に。

「あの野郎、最後まで名乗らなかったな」

ホークが最後まで男を気に入る事は無かったと言う。

ホークは鳥の様に空を飛んでクライシスエリアまで向かった。

クライシスエリアに入る頃、大きな鳥がホークに勢い良く突進して来る。

鳥では無い。

人間だ。

しかも刀を持っている。

両手にだ。

「二刀流に黒?イーヴィルクロウか!」

ホークがそう気付いた瞬間、彼は敵と思われるその存在に叩き落とされる。

ホークは地面に叩きつけられてしまった。

あまりの衝撃にホークは気を失う。

ホークを撃墜した男は意識の無い彼を雪で作られた様な城へと運び込んだ。

白の中には白い髪に赤と黒のドレスを身に纏った女性が。

彼女が白き魔女だろうか。

「いい加減起きなさいな」

女性は床に横たわるホークの顔をまじまじと見ていたかと思うと突然でこぴんをお見舞いする。

「てっ!」

ホークは意識を取り戻した。

「何しやがる」

ホークは起き上がると女性の胸ぐらを掴む。

そして目を見開いたまま止まった。

「お久し振りね」

女性は笑顔でホークに言う。

「白き魔女ってのはお前か?」

ホークがそう問うと女性は「自分で名乗った憶えは無いけどそう呼ばれてるみたいね」と笑顔を崩す事無く答えた。

「その髪のせいかな」

ホークは彼女の服を手放す。

表情はとても穏やかだ。

「敵では無いのか?」

イーヴィルクロウとホークが呼んだ男が戸惑いを見せている。

「これから確認する所よ」

そう言うと女性のルビーの様に紅い瞳が不気味に輝いた。

「確認?」

ホークは床に座ったまま女性を見る。

女性はしゃがんだまま話し続けていた。

「ボーレスランドの主に不老不死の力を与えるダイアを奪われたとか言われなかった?」

女性は不敵な笑みを浮かべている。

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