いつもの

クライングフリーマン

いつもの、ください!!

 いつもの、ください!!

 常連客と店との「合言葉」。

 何回言ったかなあ。

 プログラマの派遣社員だった頃、派遣期間の間、お昼休みは外食が多かった。

 頭の中を整理する為にも、外出し、「馴染みの店」を作る。

 例え、「日替わり定食」でも、毎回同じだと覚えてくれる。

 さしたる会話が無くても、コミュニケーションはオッケー!!


 そして、その店は、仕事場の人間には教えない。

 寝ても覚めても「仕事」のことを考え、夢の中でも「仕事」している私だった。

 体が疲れている時、階段やエスカレーターを上下して「疲れる」夢、終電に乗り遅れる夢、その次がやっと、ありついた仕事場でピンチを迎える或いはクビになる夢。


 お昼休みは貴重だ。

 たった45分しかない時もあった。

 ビルの外に売りに来ている弁当屋の弁当を買い、または、近くのコンビニで弁当を買い、急いで食べて、『数分』の仮眠。そんな時もあった。


 だから、馴染みの店で「いつもの、ください!!」は、優雅な時間だった。


 もう30年近い年月が経った。


 外食は、もうしなくなった。

 流行病で行かなくなって、「癖」になったのだ。


 ラーメンライスの時もある。

 米が値上がり?それがどうした?

 幸い、カップライスは「高騰」はしていない。


 備蓄米で恨まれる政府・国のトップ。


『米騒動』はオールドメディアの得意技。


 さて、何万人、笛に「踊らされた」かな?


 遠くない未来。あの世に行ったら、指さし笑ってやるよ。

 いつもの、ください!!

 今、そう言うのは、屁理屈で成り上がった、年貢省の「一休国民」だけかな?


 ―完―



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いつもの クライングフリーマン @dansan01

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