第18話

ぼーっと悟志を見つめる。

くるくる変わる表情。

大きな目。

悟志はかっこいい部類に入るだろうなあ。


悟志、お前は知らないだろうし、知ることもないだろうけど。

俺は、お前が好きなんだよ。

たとえ、恋人がいても。


だから。

好きな奴から、恋人の話を毎日聞くなんて本当は、耐えられないんだ。


でも俺は。

そんなこと口や顔に出さないし、隠し通せる自信はある。

俺の感情で、悟志を困らせたくないから。

好きだから、――愛してるから。

けど、時々。

俺のものにならないなら、いっそ、って考えたことが、ある。

「信司? 大丈夫か? やっぱ、

変だぞ…?」

悟志の声で我に返る。

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