第6話

「って、ことで、今日会うんだろ?、京平さんにキスを請求してこい。これ、命令」

にっこり笑って信司はいきなり言った。

「へ?」

なんで、いきなりそうなるんだ?

「そう、悩んでるんなら、結論早くだしちゃえよ」

更に俺を追い詰める信司。

「う。そうだけど」

恥ずかしいっていうか、そういうの。

「案外、お前が考えてるのと一緒で、京平さんも考えてるのかもしれないぞ?」

「……え?」

「さ、休憩時間終わり。仕事仕事~」

問いかける間もなく、信司は出て行ってしまった。


信司の言うことは正しいと、俺は思うし…、いっちょ、きくか。

俺だけ、ぐるぐるしてるんだしな。

心に決めて、俺も休憩室を後にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る