第10話
それはまあ、そうなんだが。
ここまで、部屋を散らかすと一種の才能だよな。
これで村の小学校の先生なんぞやってる、蒼貴。
信じられない。
「召使いが文句言わないの。んじゃ、仕事いってくるね~」
立ち上がり、出かけようとする蒼貴の肩を俺は掴んだ。
「まて。朝飯食ってけ」
「え~~。遅刻しちゃうんだけど」
「せめて、少しでも腹にいれろ。倒れるぞ?」
俺に言われ、しぶしぶテーブルにつき、パンをかじる、蒼貴
なんだか、弟をしつけてる気になってきた。
ロボットのくせに、だ。
蒼貴と俺は一応対等という設定になっているらしいが、やっぱり、蒼貴は主人という立場だ。
こいついなきゃ、オイルも入れられないしな。
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