第3話

「も、もうしわけありません…」

震えながら声をしぼりだす。

主人は気にした風もなく、「あはは!いいんだって」と笑ってこたえた。

「僕と対等な立場。それが、新しい性格だ。面白いだろ?」

そんなこと聞かれたって、俺にわかるはずがない。

俺は作られたものなんだから。

ロボットなんだから。

まあ。主人がたのしそうだから、いっか。

納得する。――いや。疑問が残った。

「さてと。納得した?」

髪を撫でられ、心地よさに目をつぶる。

や、それは置いといて。

「いや。まだ残るな。何で、捨てられていた、俺をひろった?こんな、10年も前の、旧型のロボットを。もっと性能のいいロボットが今はたくさんあるじゃないか。何で…」

思ったままの言葉を口にする。

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