心の恋人

第1話

「ふざけないでよ!」



今日も、やってきた。



「ほんっとに信じられない!人をバカにするのもいい加減にして!」



やって来るなり俺に文句をぶつけてくるのは、



「彼氏だからって冗談もたいがいにしてよね!」



間違いなく俺の彼女だ。


彼女は毎日俺に会いに来ては、こうやって文句を言いたいだけ言って、



「…また明日も来るからね!?」



吐き捨てるように次の来訪を告げると、振り返りもせずに、怒りに肩を震わせながら帰って行く。


それでも、明日も来てくれるんだと俺は嬉しかった。

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